花組 宝塚ロマン『怪談 ベルサイユのばら -アラン編- 』 見てきました。
すごい話でした。驚きの連続!想像を超える狂気の世界。
今までの、全てのトンデモ作品を、軽~く超えました。
まあ、何を語るにも、生きた人間相手じゃないと無理ですよね。
途中、何度か我慢できなくて笑ってしまったのですが、隣がお友達で良かったです。
迷っている方は一度は見てもいいと思います。
恐いものみたさででも…怪談ですし^^;
何も考えずに、笑う気で見てください。面白いものじゃないけど、異世界を見ると思って。
劇場で、下級生を見ながらならば楽しいけれど、映像だったら我慢できない脚本かもしれませんし(-_-;)

それにしても、真飛さんはトマス・キースに続き、またしても無駄死にの役。
実は、ちょうど「愛と死のアラビア」と同じくらいの時代にあたるんですよね。
もしかすると、フランスとエジプトでほぼ同時くらいに無駄死になさっているのかもしれません。
なんですかねー、演出家の先生がたというのは、美人が相手だと、悲劇を見たくて無理矢理死なせてしまうのでしょうか?トマスもアランも、何故死ぬと分かっている行動を取るのか、見ている側にはさっぱり分からない脚本ですねー。
でも、最後にマントを跳ね上げて剣を抜く姿の美しさが、とても印象的。

あやねちゃんは、「幽霊船」の場面に続き、またしても幽霊。
やっぱり、美人を見ると、この世ならぬ存在を演じて欲しくて幽霊の役をつけてしまうものでしょうか?
…しかし、想像を絶する存在のキャラクターなので、もはや何を語ることもできません。

えりたんのアンドレは美しいし、みわっちのオスカルは…なんだかすごく好きでした、私は。
暖かな人柄が滲み出るような、実(じつ)のある存在感のオスカルで。
もっとちゃんと見たいと思いました。
まっつのジェローデル、あんなに出番が無いとは思わなかったけど、思っていたよりもあの髪型は似合っていたと思います。
革命の場面は、オペラグラスをはずして、真ん中のまっつを堪能してきました。

娘役さん達は本当に皆さん可愛くて。
特に、いちかちゃんの貫禄の可愛さという不思議なワザに、感動。
そして、ゆまちゃんが、すごーーく綺麗になっていて感動。
れみちゃんの相変わらずの力強い踊りにも(^^)
実は、れみちゃんの脚の形が大好きなので、ショーではじゅりあちゃんと二人、目が離せませんでした。
花組の皆さんの頑張る姿は感動的で、本当に心から楽しんではきましたが…。
…怪談は、好きじゃないんです、私。

久しぶりに見て、思ったこと。
イブラヒム長官殿、本当に、トマスをイギリスに帰す気はさらさら無かったんだなー。
「数年後、トゥスンが軍の司令官になった時の理想の軍師」って…もう、明朝には捕虜交換の船が出る時に!
エジプト太守が捕虜交換の交渉が纏まった事を知らない、なんて事は有り得ないし。
トマスは捕虜交換で帰る気なのに、この人達、数年後にもトマスがエジプトに居る前提で話してますよね^^;

やっぱり、アノウドをトマスの家に連れて行ったのは、トマスをイギリスに帰さない為の策略だったのに違いないと思うのです。
あの同じタイミングで、ドナルドには捕虜交換成立の話と真新しい白い軍服が届けられてたんじゃないかしらん。

…まあ、理由は簡単なんですけどね。
「正義がどうのこうのと言うじゃないぞ」からの、父上とイブラヒム長官殿の会話は、ほぼ原作どおり。だいぶ簡略化されてはいますが、会話の流れはほとんど同じです。
しかし!原作ではトマスはこの時点でイスラムに改宗して、エジプトと共に生きる事を選んだ後の話ですから。ここで、数年後の話が出るのは、まったく自然な流れなんですよね。
なので、私はずっとこの部分に疑問を持ったことは無かったのです。
物語を変えたのに、原作のセリフをそのまま使った為、矛盾が矛盾を呼んでしまったワケですね。
でも改めて考えると酷いですよね、イブラヒム兄さん。数年後の計画にトマスを組み込むなんて、意地でもイギリスには帰さない気だわ^^;

あと、原作ではここは「軍師」ではなく「理想の幕僚長」なんですよね。
イギリス軍で歩兵隊の狙撃兵としての訓練しか受けていない彼が、何故、軍師に?と友人に言われた時は気付かなかったのですが。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 によると、幕僚(ばくりょう)とは、指揮官を補佐する高等武官又はそれに準ずる者をいう。
参謀に近い意味で用いられることが多いが、必ずしも参謀又はそれに相当する者のみを指すわけではない。英語にいうstaffとほぼ同義である。
幕とは司令官の陣地をさし(幕府の幕と同義)、「司令官の側に侍る者」の意である…との事。
それなら、狙撃兵がなっても不思議はありません。なので、ここも私は疑問は持っていませんでした。
簡単な言い方にするなら「副官」というのが近いような気もしますが、「ふ」って言いにくいんですよね。オオゾラさんの発声だと、そういう言葉はきこえにくい場合が有ります。「くかん」と言ってるようにしか聞こえない、可能性有り^^;舞台でセリフとして話した時、分かりやすいように…という変更としては、仕方がないかな?

そして、もう一つ。
「法律と信仰からいえば、君はアノウドにとって何でもない存在だ」というのは、原作ではトゥスンのセリフなんですが。
確かに、原作では暴徒と化した兵士に襲われていたアノウドを助けて、家に連れ帰っただけの状態なのでこのセリフになりますが。
この舞台では、戦利品とされたアノウド達を、馬三頭と交換してますから。
法的にはその時点で、アノウドとサミーラの二人は、トマスの奴隷として扱われているんじゃないでしょうか?
そして、ご主人様であるトマスが「兄妹プレイ」^^;を望むのであれば、やはり、イブラヒム長官殿にも口出しできる事では…ないのでは?
原作では、もちろんトマスはこの時点でイスラム教徒ですから、なんの問題も無く、さくっと結婚してしまいます。
しかしこの宝塚バージョンでは、あくまでも改宗はしない前提で話が進むので、奴隷だなんだと不思議な話が展開されていきます。
このイブラヒム君も、原作を変に捻じ曲げた為の矛盾があるんですが。
でも。なんか納得しちゃうんですよね。
イブラヒム君の、片思いの切ない友情という、芯が通っているから^^;

アノウドが10ヶ月もの間、ベドウィン族に残されていたのも、きっとイブラヒム長官殿の策略に違いない、とかね。
もっと早くに連れて来る事は可能だったけれど、イブラヒムの指示で留め置かれたように思えてならないんですよ。
だって、もっと早くに連れてきて、二人の思いが通じあったら。
アノウドがキリスト教に改宗してイギリスに付いて行く…となっても、おかしくないですよね。
やはりトマスに考える暇を与えず、捕虜交換の船に乗らせない為の作戦の一つだと思う。
ちょっと遅いですが。
日付が変わるまえに、こっそり呟いておきましょう。

「オオゾラ ユウヒさん、お誕生日おめでとうございます」
一生に一度しか無い、○○歳の一年間。どうぞ楽しく充実した、良い年になりますように。遠い土地から、ひっそり祈っております。

昨年のユウヒさんのお誕生日には、友人達と一緒にお祝いしたんだったかな?
今年は用があって一人でこっそりお祝い。
一年前には、この、ユウヒさんの今の状況はまったく予想できないものでした。
…怒涛のような一年でした。
オオゾラさん、本当によく頑張った一年だったと思います。
いや、勿論今までが頑張ってなかったという意味ではなく、人生の転機となった特別な時。
でも、今の状況は十分に頑張った甲斐があったといえる、充実したものではないかと思います。いちファンから見れば、そう見えます。

来年の今頃は、どんなふうにお祝いの言葉を呟いているのか。
でもともかく。楽しく、幸せなお祝いの時となりますように…。
友人から連絡メールがまわってきて、チケットOMCのサイトへ。

…銀ちゃんだぁ。

久しぶりに見て「うわー、すげー衣装だ」と、改めて思いつつ。
マジでかっこいい。…本気でときめく。
何故、かっこいいの?こんな素っ頓狂な、格好をして。
かすかにダンディの香りすら…いや、さすがにそこまではいかないけど^^;

私、オオゾラ ユウヒさんを、甘く見ていたのかもしれない。
そう思うのは、何度目になるかわからないけれど。こんなにオモシロいのは、初めてかも。

でも、本当に楽しみになってきました。
小夏とヤスは、誰になるのかなぁ。
小夏は大人の女のイメージだけど、どうなるのかな?
そして、ヤスは難役だけど、大きな役。出番も見せ場も、銀ちゃんより多いくらいだし。
私の中では、
主人公はヤス
主役は銀ちゃん
…の、ダブル主演というイメージなのですが。
振り分けがでるのは、まだもう少し先かな?
ドキドキしながら、待ちましょう。
月組「ME AND MY GIRL」新人公演を見てきました。
素晴らしかった!泣きました。この私が、かなりたくさんの場面で泣かされました。
最初に演目が発表された時に予想したとおり、やはりこの作品は月組下級生にとてもよく似合います。
みりお君にはこのまま月組ですくすく成長していただいて、ぜひ、月組トップとなって本役さんとしてビルを演じて欲しいですね。
13年前の再演の時、初演の時の新人公演メンバーがメインキャストとなったように。
その為に、この新公メンバー絶対みんな退団しないで下さい!絶対です!
みんなみんな大事な子なんですから。
もっと書きたい事はたくさんありますが、先に書きかけのものを片付けてしまいましょう。

さて。
相変わらずのネタばれ「愛と死のアラビア」。
見る前に何も知りたくないお方は、どうぞご了承のうえご観劇になるまでお捨て置き下さい。
実は、この作品を見た時からずっと疑問に思っていた事に、自分なりの答えをみつけたのです。
その疑問とは。
「捕虜は全員帰れるというのに、どうして、トマスへの連絡は無かったの?」というもの。

トマスの決闘が午前中にあったとしても、午後に捕虜返還が決定して、翌朝に出航…なんて、ちょっと考えにくいなーと。
まさか捕虜は10人なんて事はないでしょうし、負傷兵まで全員帰れるという事はそれなりに帰国の準備が必要でしょう。
ドナルドにはあんなに綺麗な新品の軍服が支給されているのだし。
まあ、和平交渉の間に準備は進められているにせよ、決定の翌朝出航は早過ぎると思う。
のんびりしたエジプト人の事を考えると、せいぜい三日後の朝とかくらいが妥当な感じがします。
まあ、もし積み残しの人がでちゃっても「アッラーの思し召し」で片付けそうとは思いますが^^;

勿論、矛盾点がてんこ盛りのこの作品。
そんな事は些細な問題だと、最初は思ったのです。
でも何度か見ているうちに、どうも何かが引っかかる。
それは、太守の長男です。
彼の立場で、捕虜交換の交渉が明日にも決まろうとしている事を、知らないなんて事があるものでしょうか?
銀橋で一曲歌っちゃう程に密かに思っている友の、行く末がかかっているのに?血の涙を流す相手なのに?
普通、交渉の状態を細かくチェックしていそうなものじゃないですか?
明後日にもトマスがイギリスに返還されるような状態にある事を、知らなかったとは思えない…と、だんだん思えてきたのです。

で、トマスの家を訪ねた時、イブラヒム長官殿(パシャ)は、捕虜返還の交渉が纏まりそうな事を知っていたのではないかと考えるのが、私的には妥当と思えます。
そして、アノウドを連れて来て、トゥスンの初陣の予定を話した。
トマスがアノウドを奴隷にする事など、できないと承知で。
イスラム教徒ならば、彼女を嫁にして彼女を救う道がある事を示唆して。逆にイスラム教徒でない限り、彼女を救うことはできないと脅して。
また、トゥスンの初陣にトマスが同行したがる事を予測して、太守へ直談判を促した。
太守の謁見の間に乱入して直談判してまで、トゥスンに同行したいと志願して、まさか翌朝の捕虜返還の船に乗るなんて事は…やりにくいよね?
つまりイブラヒム兄さんは、トマスが帰ってしまうのを阻止する為に、彼の家を訪ねたのではないかと思うのです。
捕虜達の返還が近い(もしくは既に決定している)事は言わずに、アノウドとトゥスンという餌を持って。トマスをエジプトに、自分の国に留まらせる為に。
ひっそりと、片思いの友情を隠して。

しかし、彼の作戦はアジズの短気をキッカケにして、あえなく挫折してしまうのでした。
…切ない人だなぁ、二十歳のイブラヒム長官殿。
「愛と死のアラビア」について、ぼちぼちと書いてみます。
ネタばれもありです。
まずは思いついた所から。

原案はローズマリ・サトクリフ作「血と砂」という事になっています。
まあ、小説の設定と、物語の三分の一くらいは使われているかな?という程度ですね。
この作品では実在の人物であるトマス・キースという主人公は、イスラムに改宗し、その世界に馴染み、風習や人々を受け入れていく懐の深い大きな人として描かれています。
イギリスの時計職人の息子が、イスラムの世界でその才覚と人柄を認められ、まだ20代終わりの若さで、イスラム第二の聖地であるメディナの街の総督になった。
これはすごい事だと思います。
この事実こそが、何よりも彼の人生を説明するものとして、サトクリフはこの誠実で勇敢な主人公を造形したものと思われます。

物語の始まりは1807年、ナポレオンのエジプト遠征の9年後です。
ナポレオンはエジプトを席巻した後、フランスの情勢が危なくなった為に、さっさとお国に帰っているんですね。
その後の混乱したエジプトで頭角をあらわしたのが、アルバニア人のタバコ商人であり傭兵隊長だった、ムハンマド・アリ。
このお話は、彼がオスマン・トルコからエジプト太守として認められてから、僅か二年後という設定です。
故にまだ彼の力は弱く、オスマントルコの大臣に逆らえずにトマス君の処刑命令を下す…という道を選びます。
原作者はトマスの結婚以外は「書かれている出来事はほとんどが実際に起きたこと」と書いていますので、実際に処刑命令が下され、そして翌朝に撤回されたのでしょうね。
「ほとんど」というのが微妙ですが、その後の暗殺すら事実として記録があるならば、この処刑命令と撤回などは本当の事っぽいですよね。
アミナ奥方の暗躍は、まあ、フィクションとして。
…しつこく書きますが、翌朝、処刑命令は取り消されます(笑)
まさか、その前夜の状態で幕が降りるとは…。
でも、そこで処刑されたら、メディナの総督にはなれません。

初日は驚きのあまり、椅子からずり落ちそうになりました。
「椅子からずり落ちる」って、今まで比喩的表現かと思ってましたが、体から力が抜けて座っていられなくなる状態なんですね。
初めて身をもって知りました。
…あまり学びたく無いものでしたが^^;
そもそも、トゥスンが営倉に乱入してきた時に、力が抜けていたんですけれどね。
多分、あの瞬間、私の座高は10センチは低くなったと思います。
ドナルドとの別れの場面でも、まさか夜明け前で終わるとは思いませんでしたから、「大丈夫、彼は助かるから、そんなに涙の別れをしなくても!」と思っていたのに。
「えー、あれは泣かなければいけない場面だったのか…」と、幕が降りてから思ったという感じで。
ここで今生の別れと思えば、感動的な場面なんだろうか…?

みわっちは、白い軍服が素敵です。
とてもよくお似合いで…とても歩兵隊の兵士が着るものには見えませんが、ま、そこは宝塚ですし^^;
今回、全体にヴィジュアルが良いなーと思います。
お衣装も、セットも非常に美しくて「宝塚を見た!!」という満足感はあります。
背景に描かれたナイルの川面に映る景色と、イスラム世界というあまりよく知らない舞台が、非日常感をたっぷり醸し出して。
そして、宝塚らしい非日常的な大芝居。
大きなお衣装には、大きなお芝居なんですね。
”外衣(アバ)”の、振袖のような大きな袖を見せる為に、常にちょっと腕を前に出して微妙なカーブでキープしているのは、結構大変そうですが、それもまた、宝塚的で。
たまにはこんな、どこからどこまで非日常もいいかもしれません。ヨーロッパやアメリカとは違う、非日常の異世界感を楽しむと思えば。

オープニングの真飛さんの「ホルス神」のキンキラお衣装は、よく見てみると凝った模様が織り込んであったり、刺繍も凄いですね。
イスラム系のお衣装のストックはあまり無いだろうと思いますし、今回、新調のお衣装ばかりなのかな?
トップコンビ、王族兄弟、ベドウィン騎馬隊や宮廷の侍女達の揃いのお衣装も、みんな新調ですよね?
やはりお披露目は景気が良くなきゃ!という感じ。

いや、ショーのウロコのお衣装も、間違いなく新調だと思うと、ちょっと寂しくなりますが(^^ゞ
あれ、ウロコを一枚一枚縫い付けてあるようですが、あの人数分作るのは大変だったんじゃないかなー。
…そんなに頑張らなくても、よかったのにね(遠い目)
何故かオオゾラさんだけ、ウエストのあたりを少し絞った形にしてあって、後ろ向きの振りの時に広い肩幅と背中が強調されています。
周りの人達に比べると、なんだか違うお衣装のよう。
きっとオオゾラさんだけ、横幅のウロコ一枚くらい、多いんじゃないかな?…なんて、考えちゃいました^^;

わすれもの

2008年5月27日 花組
一番書きたかった事を書き忘れていました。

ベドウィン族の族長って…なんじゃい???

遊牧民の、何族??
ま、そんな事は。
ザイドのキャラクターの変貌に比べればたいした事じゃないですけどね(泣)
…あんな、おっちゃんキャラにするなら、ザイドという名前は使わないで欲しかったよ。百歩譲って他のどんな変更も許したとしても、あれだけは、キツかった。
原作読んだ派は、あの素敵なおじ様キャラにどれ程ときめいた事か…(T_T)
とりあえず、「愛と死のアラビア」のツボを纏めて箇条書きメモしておきました。
私の笑いのツボのメモとなってしまいました。まだ、公演をご覧になってない方は読まないでいただいたほうがいいかもしれません(^^ゞ

・まず、スフィンクスの目が光っているのに笑ってしまう。何度見ても笑います。
・その後のピラミッドが開いて吊り物になった時の内側に書いてある顔も目が光る。笑う。
・最初に真ん中にいるのがまっつ。しばらくは安心して真ん中のまっつを堪能する。他の人がどこにいるのかを見る余裕は無いです。
・しばらくすると、銀橋の真ん中に大きなお衣装でよじ登ってくる時のオオゾラさん。丸まった背中がツボです。
・ナウオンで、お客様と目が合ったら気まずい…と話してらっしゃいましたが、何かの間違いで最前列に座って目が合ったら楽しいだろうなー。…と、こっそり夢みてみる。
・銀橋の真ん中で、背中を向けてポーズを取ってライトが当たる前のオオゾラさんというシチュエーションが面白い。
・本舞台に行って、ひとしきり踊る。こういう時の振り付けはたいてい面白い。
・「ホルス神」と「心のハヤブサ」と「愛の伝道師」の繋がりを教えて欲しいと思っていると「でーーんどーし」というコーラスにトドメをさされる。

・娘役さん達登場。すみ花ちゃんとれみちゃんがちょっと違う衣装。可愛い。…と、思ったら一花ちゃんが目に入る。かーわーーいいーー。
・皆さん着替えて登場…と思ったら、すぐに終わり。わざわざ着替えたのにねー。
・プロローグが終わると、行列が。嘆きのエジプト市民らしい。ヌビア人奴隷の舞城さん、さすがの踊り。
・娘役さんの脚が見れるのは、この奴隷と雌豹ちゃん達。しっかり見なければ。

・捕虜の値踏みをしに、わざわざ自分でやってくる太守の長男。まず声がしてから登場…という、古めかしい演出。でも登場時に拍手できるのは、やっぱり楽しいかも。
・トマスの銃に肩を貸す時に「ふんっ」と胸を張って威厳を出す長官殿がキュート。でも耳元で発砲されるのは、煩さそうだなー。
・雌豹ちゃんは、なぜだかきらりちゃんが目について仕方がない。可愛いなー。
・でも、ゆまちゃんは見たい。黒塗りのお化粧だと、ゆまちゃんは見つけにくくて困る。…二階席の時は、胸でみつかりました。

・ベドウィン音頭。やっぱり面白い踊りで、めちゃくちゃ楽しめます。
・まっつのお髭は、すごく気合が入ってます。
・しかし、みつる君…あまりにもナチュラルに髭が似合い過ぎ。本当にアラブ人みたい。声を聞くまでみつる君だと気付かなかったよ。
・めおちゃんが、いつでもどんな時でもカッコつけていて、目が離せません。いったい、花組で何があってあんなに変わってしまったのだろう。
・皆さん、かぶりものの下のお衣装がこっそり色違いで、ちゃんと帯とコーディネートしてあってお洒落?
・みつる君だけ、妙に胸元が開き気味で気になります。どきどき。
・戦利品やら捕虜を奴隷にする事に、文句をつけるトマス君。しかし、ナポレオンとか、ロゼッタストーンとかいう言葉が浮かんでくる。
・あと一つ何か忘れてる…と思ったら「大英博物館」だった!
・「大英博物館」は世界有数のエジプトコレクションだそうです。エジプトに限らず、イギリス人って世界中の植民地からなんでも戦利品として持ち帰ってる、というイメージ。
・イギリスでは奴隷売買は1807年に禁止されたらしいです。ちょうどこのお話の年。つまり、この時までイギリスでも奴隷売買は有りえたのね。
・アメリカでは、黒人奴隷売買…ふつうにある時代ですね。
・どーも、谷先生らしい安っぽいヒューマニズムが鼻につきます。
・原作は、そういう西洋的オリエンタリズム蔑視思想を感じさせないところが魅力なんだけどなー。

・ベリーダンスの場面。今からでも、脚の部分が透ける布地に変えませんか?
・下手のきらりちゃんとゆまちゃんが並んで踊っている所が、私のツボ。
・最初に見た時は、普通の宝塚の娘役ダンスだったのが、次に見た時は全体にベリーダンスらしいニュアンスがでていました。
・さらにセクシーになって欲しいな♪
・侍女たちは脚が見えないのに、ナイリお嬢様だけ脚を出すのが、かなり不思議。
・そして、太守の家族の私的な宴らしいのに、マムルークのおじさん達が見ているのが、謎。

・ムハンマド・アリ太守の謁見。ベドウィン騎馬隊の訓練成果を「トゥスンの報告によれば…」と答える長男。
・その報告、信じるの?あの人、随分話を大きくしそうだよ?いいの?絶対、通常の三倍くらいの報告してそうだよ。
・10ヵ月後、登場してきた太守の長男は、10ヶ月前と同じ服を着ている。超お気に入り?
・奴隷を斡旋する、長官殿。しかし、彼女は「来ちゃった!えへっ(*^_^*)」というノリのように見えて仕方がないです。
・謁見の間に乱入して、得意げに「神は一人なのです!」と叫ぶトマス君。宗派が違えば殺し合いが起こりうるイスラム教徒相手に!
・異教徒が、異教の神とアッラーの神が同じだと叫ぶなんて、なんと不謹慎な。殺されてもおかしくないんじゃない?
・でも、こっそり感動しているらしいイブラヒム長官殿は、可愛いです。(谷ヒューマニズム的で私は納得できないけど)
・決闘の後、長官殿に「友よ!」と呼ばれて、かなり吃驚しているトマス君。友情の片思いも、悲しいね。
・ところで、みわっちの軍服がやけに綺麗だけど…将校の軍服?歩兵でも、あんな綺麗なの着せて貰えるの?
・着替えて、被り物無しで登場するお兄様。でも最初の場面と同じ服でした。お気に入り?
・毎回、終演後に「え、これで終わりなの??」という声が聞こえます。

…というわけですが、実は結構楽しいです。
一度は見ても損は無いかと思います。
ショーは、また今度。

ぴゅあーな心

2008年5月22日 花組
CSの舞台レポート、面白いですね。
色々と放送される、花組の皆さんのトーク。
…なんというかめちゃくちゃ面白いですね。
ほのぼのというか、ぐだぐだというか、みんな好き勝手というか^^;えーと、本当に皆さんナチュラルで遠慮の無い感じで、楽しそうです。

舞台レポートで、祐飛さんがお気に入りの場面として「ひき潮」の場面と答えてくれて嬉しかったです。
あの場面、生徒さん達は「初恋の場面」と呼んでいるのかな?
ナウオンといい、この場面の事を語る時、皆さん微妙に照れ気味なのがなんだかおかしいです。
そこで照れてしまわれると、こっちまで照れちゃうじゃないですか(^^ゞ

「ピュアな感じ」の場面だそうですが、この場面の大空さん、本当に若いですよね。
ちょっとした肩の落とし具合とか、立つ時の首や背中の丸め方などの工夫で、こんなふうに若者に見えるものかと感心。
そして、表情が本当に純粋で初々しくて!
下手すると、みほちゃんより若いくらいに見えたりして…びっくり。いやいや、役者さんですからね、あんまり驚くのは失礼ですけど。
でも、若くても真剣に恋人を愛して守っていこうとしてるのが、伝わってきて。見ているほうも、柄にも無く、胸がキュンとしたりしちゃいます(^^ゞ

最初に見た時から一番大好きな場面ですが。
実は毎回「WEST SIDE STORY」の新人公演のトニーを思い出してしまうんです。
二人が向かい合って立ち、頬に手を伸ばす振の時に、ダンスパーティでのトニーとマリアの出会いの場面、向き合って会話する二人を思い出します。
マリアが「手が、冷たいの」と言って、トニーの頬に手をふれる場面です。
もう、あれから10年。私は東京の新人公演しか見ていませんし、映像にも残っていないので曖昧な10年前の記憶なんですが…。
祐飛トニーは、あの場面、とても切ない顔をしてマリアを見つめていた…と思います。
初めて恋を知った少年が、こんなにも切なく真剣な目で恋する人を見るのかと、とても驚いたのを覚えています。
映画のトニーとも本役のマミさんとも全然イメージの違う芝居でしたが、その切なさがとても印象的で。私は密かに、心のなかで「憂い顔のトニー」というキャッチフレーズをつけて呼んでいました。
全ツのドン・ミケロットで出会い、本公演のチノ役でファンになった私は、大空さんの役の作り方というのも分からなかった頃。
恋を表現する時に優しく愛しげに微笑む…とかじゃなく、真剣過ぎて切ない顔をしてしまうのが「大空祐飛」という役者さんなんだな…と、納得したのでした。

今、大人になった祐飛さんが演じる「ひき潮の青年」も、やはり切ないまっすぐな目で「ひき潮の乙女」を見ていますね。
初々しいけれど、あの時の何も知らないトニーとは違う、大人の目をして。
大きな心で彼女を守り、包みこみ、優しく愛しげに微笑んだりもする。
でも、やっぱりあの頃のまま、切ない顔をするところが一番好きだな。
花組公演「愛と死のアラビア」「Red Hot Sea」見てきました。
真飛さんの主演お披露目公演。
お披露目公演特有の、緊張感と高揚感。
新生花組さんは明るく華々しくさわやかで、希望に満ちた船出の公演でした。
新しいトップさんを盛り立て、新しいメンバーを暖かく向かえ、共に良い作品を作ろうと頑張っている花組の皆さんの姿に感動でした。
ファンのほうも希望と力を貰ってきました。

まあ、作品にはかなり驚かされましたけどね。
「愛と死のアラビア」は、サトクリフの「血と砂」は原作ではなく“原案”という表示だったので、覚悟はしていたのですが。
こちらの予想など遥かに超えた、想像を絶する作品でした。
設定を借りるだけになるだろうとは思っていたのですが、一応は宣伝文句に書いてある部分はあると思うじゃないですか。
まさか、“高潔なアラブの戦士”となる主人公トマス・キースが、イスラム教に改宗せずに終わるなんて、思いもしなかったなー。
びっくりしました。
その他も、新鮮な驚きがてんこ盛り!
まあ一応実在の人物という事ですから、時間が足りなくても、半端な所で死なす訳にはいかないですものね。
いかにも死刑になりそうなところで、幕が降りてきます。
原作を読まないで見た人は、あれで死ぬ場面だと思いますよねー。
本当にびっくりです。

とはいえ。いかにも宝塚的でありながら、原作がよくできている分、いつもの谷先生の作品よりは感情の流れに不思議感が少ないですよね。
キャラクターも、しっかりしていますし。
結構、皆さんのキャラクターに合った役になっていて、無理なくそれぞれの魅力が見られるのも良い感じ。
まっつ以下の男役さん達は芝居らしい芝居もできず、被り物やら髭やらで顔も見分けにくいのが辛い所ですが…。

娘役さん達は、王宮の場面でずらーっと並んで飾っておいていただけるのが嬉しいですね(^^)
一人一人、ゆっくり見る事ができます。
しかし!唯一つ、お衣装が足の透けない布地なのが納得がいきませんが。
ベリーダンスっていったらさー、普通脚が見えるものじゃないですか!
宝塚では、お腹のあたりが当て布付きなのは覚悟していたのですが、脚は見えると思って期待してたのに。
タイトルにアラビアという文字が見えた時点で、「娘役さん達のベリーダンス!沢山脚が見える♪」と思ったのになー、残念。

真飛さんは、誠実なトマス・キース君を熱演。
着替えをする間も無いほどに、出ずっぱりです。
科白もすごく多くて大変そうですが、今後もっと良くなりそうな感じで、楽しみです。
大空さんのイブラヒム兄さんは、出番は少ないですが、なかなか良い役に書かれていますね。
トマス君達ヨーロッパの人間に対して、作中のアラブというか、イスラム側を代表する人物のような存在です。
つまり概ね説明係という役どころですが、あまり説明的にならずアラブ的なものの見方を、自然に表現してくれていると思いました。
お髭も、なんだか自然に見えますね。
壮さんのトゥスンは、原作のイメージぴったり!
全体に、まだまだこれからどんどん変わっていきそうなので、先が楽しみですね。

ショーは、色彩が凄い事になっていますが^^;
やはり、ラテンのショーは熱くなりますね。
リズムに乗せられて、理屈を超えて楽しいです。
あのお衣装のウロコはともかく、被り物はちょっと…などと思いつつも、終わった時には
「ああ、楽しかった」と言いながら手拍子を終えています。
これからどんどんノリも良くなり、流れもスムーズになる事でしょう。
さすがに「絢爛?」だけあって、よく練られていますしね(^^)
前回の月組の「絢爛?」と同様に、何も考えず、体で楽しむ事ができそうです。

大空さんは、なんだかとっても出番が多いです。いいのかしら?という感じ。
お衣装も良く似合っていて、どの場面も素敵です。
やはり一番好きなのは「引き潮」の場面。
詩的でロマンティックな、美しい場面です。
恋人と二人で海に行くって素敵な事なんだなー、と知ったのは、目からウロコでした(^^ゞ

大空さんの場面はいつも、まっつとみつる君が一緒。
私のお気に入りの二人です。
大空さんの近くにいる時は沢山見れて嬉しいけれど、遠く離れてしまうと見れなくて大変。
でも幸せです♪
まだまだ始まったばかり。これからどんな風に変わっていくのか、楽しみです。
いよいよ、5月9日になりました。
花組公演「愛と死のアラビア」「Red Hot Sea」初日。
そして、真飛聖さん、大劇場トップお披露目の初日がやってきました。
大空祐飛さん、白華れみちゃんの組替後初めての大劇場公演の初日でもあります。
花組の皆様、おめでとうございます!!
新しい花組さんの華々しい成功をお祈りしております。

祐飛さんの花組公演デビュー、ドキドキします。
お稽古映像を見るかぎりは、いつもの祐飛さんですが。
花組さんの中に入るとどんなふうに違って見えるのでしょうか?
楽しみです♪
CSで、「舞姫」バウの放送がるんですね♪
バウはどんなふうに違ったのか、見るのが楽しみです。
さて、その前に青年館の感想を書いておくべきではないのか?と思いまして。
また、いつものように、細切れですが。
合言葉は「できる事から少しずつ」で(^^ゞ

「舞姫」を見て最初に思ったのは、森鴎外の「舞姫」が、こんなにも「THE LAST PARTY」と似た関係性の物語とは、思いもよらなかったという事。
本当にびっくりしました。

スコットとゼルダとヘミングウェイ。
豊太郎とエリスと相沢。

それぞれの関係が、そっくりなんですね。違うのは、相沢が直接にエリスに「別れて欲しい」と頼む事ですね。
ラスト、車椅子のエリスを見て「ああ、ゼルダ…」と思いました。
最初は景子先生の引き出しで同じものが出てしまったのかと思ったのですが、色々考えてみると、あれは意図的にゼルダのイメージを引用したのかなーとも思えたり。
エリスの狂気とゼルダの狂気は、同質のものだ…というのが、景子先生の解釈なのかな、と思いまして。

「HOLLYWOOD LOVER」を見た時に思ったのは、植田景子氏は作品を通して同じ問いかけを繰り返しているという事でした。
愛し合っているのに、理解しあえない人々の痛みを
裏切る事、裏切られる事、そして許すことの痛みを
自分より恵まれた才能に憧れ、自分を否定してしまう事の痛みを

ゼルダとスコットも、エリスと豊太郎も、愛し合ってはいるけれど理解しあえない二人。
ゼルダはスコットの小説世界を、エリスは日本人としての豊太郎を、理解するのは不可能な事で。
そして、スコットも豊太郎も、彼女達の孤独と狂気が見えていない。
人を愛するのは孤独な事だな、と彼女達を見て改めて思いました。

エリスが恐れる「時計」の音。
時計というのは、やはり「時間」の象徴だと思うのですが。
豊太郎の「時間」を奪っている事に怯えているのか。
彼と過ごせる時間が限られたものだとわかっていて、終わりの時を怖れているのか。
最終的には「時が、止まった…」に繋がる、時への恐怖。
劇中では、特にその「時」に繋がる複線は無かったように思うのですが…。
二回しか見てないから、見落としてるのかな?どなたかお心あたりがあったらお教えくださいm(__)m
まあ、豊太郎との出会いが懐中時計を質に入れてお金を作ったことというのが、いずれは離れる時を象徴しているのかな?
質屋にお金を返して、時計を取り戻すように。
彼は日本に帰るべき人…どんなに言葉を尽しても、エリスにもそれはよく分かっていた事なのでしょう。というのは、私にも分かるんですけどね。

相手に幸せであって欲しい。相手が望むままに行動して、その望みを叶えて欲しい。
それは、人を愛すれば当然の事。
相手が幸せである事が、自分の幸せ。
誰もが思う事だけれども。
…でも相手は、どんなに愛しても、決して理解できない人。
その幸せがどういう事なのか、わからない場合は?
そして、その望みを叶える為には、自分がそばにいるのが邪魔だったら?
自分自身よりも大切とも思う相手の幸せを、自分が見る事はできないとしたら…それは、とても孤独なこと。
その深い孤独と、強すぎる愛が、彼女達を狂気の淵に誘いこむ。

彼女達のように純粋ではなくても、そんなふうに「愛する人の幸せが自分の幸せではない」という孤独は、誰もが持ちうる普遍的なものだと思います。エリス達のように極端な例じゃなくても、普通は、相手の心がちゃんと理解できるなんて事は、有得ませんし、同じ状態を幸せと思う恋人達はとても少ないでしょう。
違う人間なのだから、当然の事です。
ただ、普通は日常生活の中で折り合いを付けながら紛らわせて、耐えていくしかないのだけれど…。
「HOLLYWOOD LOVER」の8年前のローズも、そんな孤独を持て余してステファーノから逃げ出してしまったのだろうと思っています。
そしてゼルダやエリスは、その孤独を拒否した為に、現実世界を拒絶したのだろうなーと思うのです。

さて、次は「裏切り」について。いつになるのかは、不明ですが^^;

数えてみた。

2008年4月2日 花組
イブラヒム兄さんの関わるエピソード、あまりに短いのでページ数を数えてみました。
全部含めて約30ページちょいかな。
あの分厚い上下巻の中の。
その前に2〜3ページ、ザイド達とトマスについて会話する場面がありますが、他には、登場しません。名前が出るのみ。
印象的な役ですが、思っていた以上に小さな役なんですね。

イブラヒム兄さん、太守の長男はどのくらいの立場かよく分からないのですが「司令官」と呼ばれています。
まだ、19才ですが。
「上エジプトは今内乱が起こり大変な時期だが、評判どおりの人物だったとすれば十分にその任にたえる人物だ」と説明されています。若くして、年に似合わぬ知恵者。
さてさて、どんな人物を作って見せてくれるのかな。
今更ですが。
花組公演、配役が発表されましたね。
大空さんは、イブラヒム。
うーん。
ポスターを見て、壮さんがトマスと義兄弟の契りを結ぶトゥスンっぽいイメージだったので、大空さんはトマスにアラビア語を教え、友人となるザイドかなーとも思いましたが。
ただ、大空さんの表情が、とても品があって落ち着いた感じなので、トゥスンの兄のイブラヒム長官殿(パシャ)か、あるいはザイドとイブラヒムを混ぜてしまうのか?などとも考えていましたが。…やはり、イブラヒムなのか。
冷静沈着で、誠実で、若いのに「年に似合わぬ知恵者」と呼ばれる、人望のある太守の長男。

原作では、主役のトマス君を助ける為に尽力する、とてもかっこいい役。
作中でトマス君の次くらいに、良い役じゃないかな。
母親のアミナ様と二人で、トマス君を助ける場面はかなり印象的です。
…その後、一度も出てこないけど。

しかし、このあたりをきっちり描くとなれば、後半をやるのは無理がありそうですよね、時間的に。
配役も後半の役は無いようですし。
かなり谷先生のオリジナルの作品になりそう。
まあ、原作はベドウィン騎馬隊の話ですから、馬は結構重要な存在ですが、そこから無理がありますし^^;
作者のサトクリフの作品ではいつも、馬と犬は主人公の物言わぬ友として大切な存在なので、少し残念ですが。
…舞台では無理だしね。

しかし、イブラヒム兄さんも、トマス君より一つ年下です。
位が上なので、二人で会った場面ではイブラヒム兄さんのほうが上の立場として会話していますが。
最初は主人公のトマスは20才くらい、イブラヒム19才、トゥスンは17才くらいかな。物語のメインはこの若い頃が中心になる筈?
年齢の設定は変えるんでしょうか?やっぱり、ちょっと、みんな無理があるよね^^;
かといって、トゥスンは17才のおぼっちゃまの若気の至りじゃないと、ちょっと…困った奴だしねー。
物語中盤は3年後、終了はさらに5年後に飛び、トマス・キース君はアラブ世界に生き、8年後に命を落とす事になります。
ほとんどが史実というのが、本当にすごいですが…。

そして、通常なら、もう少し詳細なあらすじが発表されるものだと思いますが、出ませんねー。
楽しみに待つしかないですね。
「SORA」-空の奇跡−

行って良かった。
大空さんはやっぱり素敵で、余裕で「自分のショー」を作って見せて。
娘役さん達は、みんな本当に本当に可愛くて。
今回「ハジメマシテ」の3人が、一生懸命に祐飛さんを盛り立てようと頑張って下さるのが、涙が出る程、嬉しくて。
客席を走り回ってくれた場面が、嬉しかったです。近くに娘役さん達が来て下さると、遠くの祐飛さんの事は見れなかったです。あんまり皆さんが可愛くて(*^_^*)

そして、「花組の大空祐飛」さんが作ったのは、とても楽しいショーでした。
特に今日の千秋楽はとっても盛り上がって、手拍子が広がるまで、ずっと手を叩きたくてウズウズしちゃった程。
ジャズっぽいリズム感のある曲を多用し、他にも色々なイメージの曲が盛りだくさんで。色々と詰め込んだ音楽を楽しむショーだったのが意外な感じ。全体に芝居仕立てと聞いていましたし。いえ、芝居の部分も堪能できたのですが。
終わってみれば、音楽が印象的だったのです。私は。
またもや、こう来たか、オオゾラユウヒ…でしたね(^^)

好きだったのは、大空さんが歌う「SING,SING,SING」に娘役さん達が「IT DON’T MEAN A THING」のコーラスを被せて、曲が変わってしまう所。
テンポもリズムもどんどん変わって、ドラマチックで素敵でした。
ジャズという音楽の楽しさを、しっかり魅せてくれたのが嬉しかったな♪
そういえば、私、宝塚ファンになるまでは、ジャズってちょっと敬遠してたんです。でも最初にビデオで見た月組のショー「EXOTICA!」の「SING,SING,SING」の場面で、初めてジャズの楽しさやかっこ良さを知ったんだったなー、なんて事を思い出したりしたのでした。

スクラッチの皆様も、本当に楽しんで演奏して下さって、素敵でした。
私、この方々の演奏、大好きなんです。正直、大空さんの最初のディナーショー「Selfish」の時などは、スクラッチの皆様の演奏にノせられて楽しんだ部分も大きいと思っていたくらいですが。
今日の大空さんはちゃんと自分の力でショーを作って、娘役さん達とスクラッチの皆さんと一緒に盛り上がって、客席を楽しませて下さったと思います。
こんなに楽しいショーを作れる人になったんだ、という事に感動しました。
「花組の大空祐飛」さんを、本公演の舞台で見る日が、すっごく楽しみになりました。

そして、私ごとですが。
ショーの最初の曲は「いつか」。「ディーン」の曲、という事ですが。
歌の最初のほうに「いつか、いつか…」という歌詞があり。私の名前を呼ばれているような気分で、楽しんでまいりました(^^ゞ
この名を名乗るようになって、まだ僅かですし、このブログのタイトルと合わせて、3分くらいで考えた名ですが。やはり嬉しかったです。私の身に起こった「奇跡」でした。
「舞姫」見てきました。
評判どおりの、本当に良い作品でした。
出演者の皆様方、渾身の熱演で…伝説の作品を見る事ができたという事に、まず感動したのでした。
なるほど、これは伝説になるのは当然だな、と自分の目で見て納得できて大満足。

みわっちとみつる君は、以前から情の濃い芝居をする、大好きな役者さんでした。
今回、それぞれ存分に、たっぷりとその“情”を見せてくれて、とても良かった。

エリスのすみ花ちゃんは、何にも染まらず、何も受け入れない…そんな純粋さを、幼さ故の無垢の心として演じて見せてくれて。
女性から見て感情移入しにくい所のある、景子先生の描く“心の弱い女性”を、逆に同情に引き寄せた名演ですね。

そして、まっつ。おそらく演じる方としては、辛くて苦しい役だと思うのですが。
真摯に正面から演じて見せてくれて。やっぱり、頼りになる良い役者さんだな、と感心しました。

作品については色々感想もありますが、もう一度見る予定なので、その後に。
しかし、森鴎外の「舞姫」が、こんなにもラスパと似た関係性の物語とは、思いもよらなかった…というのが、初見の感想でした(^^ゞ
ラスパの後、この舞姫へと繋がって作られたんだなーと、すごく納得。
一人の演出家が完成していく姿を見ている、そこに立ち会える観客である事の幸せを感じました。
本当は、バウでこの「舞姫」を見て、その後「HOLLYWOOD LOVER」を見たら時系列としては正しいのでしょう。でも、そこを飛ばしたからこそ、"植田景子”が完成されていく姿をはっきりと感じたのかもしれません。

さてさて、明日からは大空祐飛さんのディナーショー、東京バージョンですよ。
ドキドキします〜。

頑張れ。

2008年3月7日 花組
「歌劇」3月号見ました。
「宝塚バウホール開場30周年」の春に思う…のアンケート。
大空さん、ほんとに面白いお答えですね。

「音楽学校文化祭の思い出は?」の問いに
「これがバウホールかぁ」と思いました。
…って。その後、どうお思いになったか、聞きたいですが^^;

そして、一番の話題の。
「春から新生活を始める方に一言お願いします」の問いには
「頑張れ。」
とってもシンプル過ぎて、話題になった一言(笑)
でも。春から新生活を始める、ご本人ですものね。共感を込めての言葉、という事で。
では、私からも。新生活を始める祐飛さんに一言。
「頑張れ。」
…いや、こんなところでつぶやいても、役にはたちませんが(^^ゞ

という訳で、花組大劇場公演のポスター、出ましたね。
…うーん。
なんだか、ものすごい大迫力のレイアウト。
しかし。皆さん美しいですね〜。大空さんのお髭は、予想していたより、ずいぶん立派…というより。密度がある感じです。見慣れないけど、公演を見れば慣れるでしょう。
今まで、花組さんコーナーに入った祐飛さんは、すべて一人だけ違う作品だったので、ずっと違和感があったんですが。やっと花組の皆さんと同じ公演で並んだお姿を見て、ひと安心であり、ドキドキわくわくもしたり。
春からの新生活が始まる事に…改めて、緊張しました。

しかし大空さん、あの被り物だと最大の特徴である「頭が球体」である事が見えませんね^^;
私は舞台上で人を探す時、いつも、大雑把な身長と頭から肩のラインが目印なんですが。あの頭から肩まで覆う被り物だと全部隠れてしまうけど、舞台で大空さんを見つけられなかったらどうしよう…。なんてね(^^)
本日、1万アクセスを達成しました。ありがとうございました。
…実は、昨夜記事をアップする時に自分で踏んでしまいました。
0が並んだキレイな数字を見て、呆然として、そのまま寝てしまった(^^ゞ
こんな痛いファンの、偏ったモノの見方による感想文なのに。沢山の方に見ていただいたんだなーと思うと、とても嬉しいです。
更にコメントをいただいたりしたことも、すごく幸せでした。大変ありがたい経験でした。
これからも、ひっそりとのんびりと続けていきたいと思います。今後とも、どうぞよろしくお願いします。

さて、そして今日は色々な事が発表されましたが。ともかく。

大空さん、ドラマシティ主演、おめでとうございますm(__)m

しかも「銀ちゃんの恋」ですか!!

うひゃー(@_@)です。
めちゃくちゃ嬉しいです。
どんな銀ちゃんになるのか、ちょっと想像できないけど、でも嬉しい。

あの、我侭で、自己中心的で、お馬鹿で、情けなくて、かっこ悪くて。
でも、映画が大好きで、愛情が深くて、さみしい人を。大空さんが!!

そして、あの電飾ジャケットを着たり、若い女の子にデレデレしたりしちゃうのか〜。
最後はみんなから「銀ちゃん、かっこいいーー!!」と、言われちゃうんだ。
久世さん、さよならショーでもやったんだよね。
…あの、銀ちゃんを。大空さんが。
立派になったなぁ。嬉しいなぁ。

宝塚の初恋の人が久世星佳さんだった私は、ずっと「久世さんの役を演じる、祐飛さんの姿が見たい」という夢がありまして。
夢が叶うんだなー。しかも、久世さんの代表作の一つの「銀ちゃん」で。
実は、私の第一希望は「WANTED」のニコルだったのですが、最近の祐飛さんを見ていると「ニコルをやるには、祐飛さんはもう大人過ぎるかも」とも思っておりまして。ニコルは、実は、結構若者の役なので^^;
今の大空さんだったら。銀ちゃんは、うん、すごく良いかも。
…ハードルは高いけれど。すごく楽しみです。

そして、ヤスは誰がやって下さるのかな〜。
この作品、ダブル主演というか、ヤスのほうが主演という程。かっこ良くは無いけど^^;
ヤスも、そして小夏も楽しみです♪

そして、大空さんのディナーショーの写真も出てますね。
…なんだか、宝塚、みたい。びっくり^^;
いつも、ちょっと意表をついたポスターというイメージだったけれど。
燕尾を着崩して、ネクタイを解いて。髪をくしゃっとして。
大空さんに似合うけど、今までやらなかった方向。似合う事は分かり過ぎるだけに、敢えて避けてきたのだと思っていたけれど。…そうきたか。
裏の裏をかかれた気分です。
さすが、オオゾラ ユウヒ。やられました。
ともかく、楽しみです(^^)
ものすごく、今更ですが。
大空さんディナーショーのタイトルが発表されましたね。

「SORA」-空の奇跡−

うーん。やっぱりタイトルは“S”から始まるのね。
空の奇跡かぁ。
「大空祐飛」の、「空」。
「自己アピールが苦手。でもそれが、私。」と言った大空さんが、自分の名前を一字使ったタイトル。
言葉で自己アピールするのが苦手な大空さんが、自分の舞台で、自分を表現してくれると思っていいのかな?
やっぱり、舞台人は舞台が全て。
ファンとしては「舞台で、表現していきたい」…という、アピールのように思えるのだけれど。

しかも、奇跡ですよ。
確かに、今の宝塚では奇跡のような存在と言えるかもしれない、不思議なポジションの人ですしね。
この学年で組替というのも、今までの前例があてはまらない。
劇団が売っていこうとする生徒ではないのに。
こんな不安定な扱いのまま、なにものかに反抗するように舞台で戦い続けて。今後どういう道を拓いていくのか、まだわかりませんが。

奇跡。でも、軌跡、という言葉と掛けてあればいいなぁ、とも願います。
本公演で、月組に別れを告げる事のできなかった、突然の組替だから。長年在籍して、こんなにも愛してきた月組での経験を、ゆっくり振り返って見せてくれれば嬉しいな。
この、一つのとても大きな別れを、噛締めて味わう時間を作って欲しい。
…新しい挑戦を、始める為に。

そして、「空の奇跡」という言葉から、単純に思いつくのは夕陽の空です。
一秒ごとに少しずつ様子を変えていく空模様の、奇跡のような美しさ。
雲の流れる様や、雲間から零れる日の光の美しさや、昇ってきた月が少しずつ輝きを増していく様子など。
美しい風景に無縁の町の生活での、何気ない日常生活で見る事ができる、いちばん美しいもの。
「HOLLYWOOD LOVER」で、幸せな恋人達の思い出として語られるのが、海辺にサンセットを見に行く事…というのが、とても好きでした。美しい景色を見る感動を、二人で分かち合う…それが“幸福”の象徴である事が。

そんな事をイメージしながら、ディナーショーを待つのが、更に楽しみになりました。

今まで、三回のディナーショーを経験して、そのたびごとに、舞台での存りかたが変わっていく姿を見てきたので。
「大空祐飛」の名前で催されるショーは、本公演とは違って「大空祐飛」の為の、もの。
「大空祐飛」の魅力を見せるために、「大空祐飛」のファンに向けて作られるもの。
私たち、ファンにとってはお祭りのようなものです。…そのぶん参加費は高くて、何度も見られるものではないですけど^^;

今度は、どんなショーを見せて下さるのか。
新しい「大空祐飛」の魅力。そして、4人の可愛い花のような娘役さん達の魅力。
きっと、しっかり堪能させて下さるものと思います。
待ち遠しいです(^^)
本日から、花組 大空祐飛さんのファンとして、新しく生まれ変わる事になりました。
花組ファンの皆様、どうぞ、よろしくお願いしますm(__)m

昨日は楽を観劇後、ファン仲間達と飲んだくれて帰りまして。
でも、日付が変わる前に一言叫びたい!と、慌てて書き込んだ後、ちゃんとした感想も書こうと思いつつ、沈没。
昼近くまで爆睡しました。この数日、睡眠時間が少なくて。でも観劇して、眠くならない自分を褒めていたのですが…、終わった途端に糸が切れたように眠ってしまった。沢山寝ても、今日はずっと眠くて…ほとんど、一日寝ていたのと変わらないような^^;

さて、昨日の「HOLLYWOOD LOVER」千秋楽。
暖かくて、愛に満ちた、良い楽でした。
出演者の皆さまは、最後に最高の芝居を見せて下さいました。短い公演でしたが、全員が、素晴らしい成長を見せて下さって。
こんなにも大きな成長を見られるなんて、驚きでした。
全員が、あの時間、役の人物として舞台の上で生きていた。みんなが生き生きとして、キラキラと輝いて…本当に綺麗だった。
そして、祐飛さんは。
大事に大事にステファーノ・グランディとしての時間を過ごしていました。
ラストの若い頃の二人の写真を見て泣くあたりから、過去のローズが投げたダーツの矢を拾う場面では、本当に泣いていたようですね。

大空氏は以前からずっと、舞台の上で役者が泣く事を拒否してきたように感じていました。
退団者の挨拶などの場合、涙が零れそうなのにいつもグッと我慢して、頑なに泣く事を拒否していたような。
その結果、ものすごく怖い顔になってしまっている姿は、大空祐飛の定番でした^^;
ラスパのスコットも二幕の「LIFE」の場面、ポロッと涙をこぼす事はありましたが、昨日は何か違う印象でした。
思わず流れた涙を、素直に、ありのままに受け入れた姿のように感じて。
…泣きました。
今まであった心を覆う鎧のようなものを落として、真実の大空祐飛のまま、客席に向かいあってくれたように感じたのです。

沢山の人に愛されて、幸せそうな笑顔で。
「月組 大空祐飛」さんは、舞台でキラキラと輝いて。
去って行きました。

今日から「花組 大空祐飛」さんとして、歩きだしている。
最初のお仕事は、ディナーショー。
どんな、新しいお姿を見せて下さるのか。
新しく生まれ変わった祐飛さんを、楽しみに待っております。

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