一ヶ月、引きこもりしてました。
いや。当ブログの事で、一応最低限の日常生活は送っておりますし、宙組大劇場公演にも行ってきました。
でも、なんか、感想書く気にならなくて(^^ゞ
一度止まってしまうと、なかなか書き出せなくなるんですよねー。こんなネット世界の果ての果てのブログなんて、無くてもいいかなーと。だからといって「もうやめます!」というほどでもないのですが。なんとなーくずるずると書かないで、なんとなーく書き出してみます。

えーと、前回に書いてから色々な事がありましたね。
東宝では、まだ花組公演を一回見て、新公を見た所で止まってるし。結局、その後、花組公演を見る事はできず、感想も書きたいなーと思っているうちに、月組公演が始まり。まさおショーヴランを一回だけ見てきました。新公も無事に見れる予定。

それからラインナップの小出し発表に、キムちゃんの内定発表も。色々、ありましたね。
雪組新公主演&ヒロイン発表の日には、思わず「世界は複雑ね、ロジェ…」とだけ、呟こうかと思いましたが。
懐かしい「螺旋のオルフェ」の、ゆらさんの台詞です。
初めて見た時には「かっこいい台詞だわ~。宝塚でこういう台詞使いができるなんて!」と感動した、荻田浩一氏の台詞。その衝撃は、子供の頃に「認めたくないものだな、若さゆえの過ちというものは。」という台詞を、初めてテレビアニメで見た時と同じくらいのインパクトがありました(^^ゞ
ロジェって、実在のスパイの名前かなんかでしょうかね?
・・・こんな切れ端の文章だけを残して、挫折していました。

そんなヨタ話はともかく。
ちゃんと宙組公演「TRAFALGAR(トラファルガー)-ネルソン、その愛と奇跡-」「ファンキー・サンシャイン」の感想。
二週連続で遠征しまして、「一週間での公演の成長っぷりがすごくて、びっくり!」というのが、まず何よりの感想です。いや、遠征なので土日で連続して4回見て、その一回一回で大きく成長している公演でした。
…というわけで、感想も書きにくい。最初の週に見た公演と翌週に見た公演では、別ものくらいに違うものだったから。
今更、初見の印象との違いを書いても、きっと今、大劇場で公演されている作品は違っていると思うしね。
そして、おそらくは東京に来る頃には、また違うものになっているだろうしなー。

「カサブランカ」も「シャングリラ」でも、毎回すごく成長していましたが、なんか今回はちょっとそれとは違う感じ。お芝居もショーも、まだ固まってないから、かな?東京に来る頃には安定してきているのかもしれない。
とはいえ、もう大劇場には行けないので、私が見てきた時点での感想をひとこと。

まず、お芝居の「TRAFALGAR(トラファルガー)-ネルソン、その愛と奇跡-」。初日を見た友人達みんなから、「サイトー君が大人になった」と言われて臨んだ初観劇。確かに。今まで「オモシロ世界文学」とか、「カッコいいけど、トンデモ作品」などの齋藤先生のイメージを覆す、真面目な宝塚作品。
「清く正しく美しい」宝塚らしく、史実を曲げても英雄の活躍と純愛を描いた、おカタイ歴史もの。むしろ宝塚の古典作品?というか。
初見は、ひたすら真面目に歴史を描いて展開していく物語に驚きつつ「チェーザレ・ボルジア」みたい・・・と、思いました。
演技派久世さんの為に書かれた「チェーザレ」は、禁断の愛と野心に満ちた色濃い作品になるかと思いきや。真面目に理想の為に戦い、ヒロインが実の妹の為、恋愛も無しで、相手役は夏川ゆらさん???二番手のマミさんは、ひたすら歴史を説明するナレーター???という、とっても真面目な歴史作品となった「チェーザレ・ボルジア」。柴田先生の作品としては、ちょっと拍子抜けしてしまった感のあるチェーザレを思い出しながら見ていました。

でも、次の週に見た時はかなり印象が変わっていました。
初見に感じた堅苦しさは無く。最初は詰め込み過ぎに感じたエピソードは、多くの人々の想いを積み重ね、ラストの「トラファルガー海戦」=英雄の最期に向かって、うねるようになだれ込む、勢いのある物語になっている…と、感じました。物語が身体に入ってからのほうが、のめり込める作品、というのもあるでしょうが。
やはり、作品を生かすも殺すも、出演者次第なんだなーと、改めて思ったりして。

もう一つ印象的だったのが、結構ちゃんと恋愛物語が書き込まれている事。
…いやぁ、本当にオトナになったなー、齋藤先生。
まだ、以前からの少年漫画的恋愛を引きずってはいますし、意外に恋愛体質なトップコンビが、勝手にやってる部分もある気がしますが(^^ゞ
ネルソン・エマ・ウィリアム・ファニーの、四人の想いがそれぞれに理解できて、切ない。
今まで齋藤オリジナル作品の恋愛部分は、何が言いたいのか、さっぱり意味が分からなかった事が多いですから。まず「気持ちが分かる」事に吃驚です^^;

物語の始まり。すみ花ちゃんの「イギリス大使夫人になった」というモノローグにあわせて、孤独と諦念の色に、すーっと変化する瞳に心を持っていかれます。この一瞬で、エマの心の全てを語ってしまう、さすがは天才の技!
この若くて可愛いくて才気あふれる妻を、46歳のウィリアム叔父様はどう扱っていいか分からなくて、遠くから眺めるだけだったんだろうなーとか。
女神像として祀られても、生身の人間は普通困るよね、とか。
戦争バカのホレイショ君は、「もう!!」と言いながら、その不器用さに突っ込みをいれてくれる相手のほうが付き合い易かったんだよね、とか。
田舎に引っ込んで義父の面倒をみながら、話し相手も無く孤独な生活を送るファニーは、ただただ、もっとかまって欲しかっただけなんだよね、とか。
どの人物も、分からない事を言わない。本当に吃驚です。
でも、やはり私も女なので、エマとファニーの二人の女性のそれぞれの孤独に、感情移入しちゃうかな。

ともかく、宙組男役の皆さんの軍服姿は完璧にカッコよく、男達の戦いのドラマは熱くて。恋愛部分も史実の不思議な関係を描いて欲しかった気もするけれど、宝塚らしくキレイに纏まっていて。
高校生の頃から考えていた、フィクションの傾向と対策「男はロマンを追い、女ロマンティックを求める」に、見事に一致する作品でした。
英雄と呼ばれる海の男ホレイショ・ネルソンにとって、エマはロマンであり、ファニーは彼にロマンティックを求めたのが間違いだったのかなーと。
ウィリアムはロマンを追い過ぎて、女神像として奉ったりしたから、逃げられちゃったのね^^;

さて、とりあえず忘れないうちに記録のみで時間切れです。ショーのほうは、また今度。

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