「カサブランカ」千秋楽。
2010年2月9日 宙組 コメント (2)「カサブランカ」千秋楽、見てきました。
素晴らしい千秋楽でした。
この素晴らしい作品の最後を飾るに相応しい、最高の舞台だったと思います。
この作品と退団されるお二人とのお別れを惜しみ、出演者も客席も緊張感に満ちた空間。
11時公演と楽の二回見ましたが、11時はこの作品への思いの丈をぶつけるような熱い舞台で、お芝居全体の完成度はこの公演期間中で一番高かったかもしれません(フィナーレのデュエットダンス除く^^;)
千秋楽は一つ一つの場面や台詞を噛締めるような集大成であり、最後のお別れの祝祭でもあった…という印象。
この公演、私は最高観劇回数を記録してしまったのですが、大劇場の初日から皆さんそれぞれに役を深めて、変わっていく作品だったと思います。
それが楽のこの日。皆さんが深まったその状態で、大劇場初日の方向性に戻り行くカタチで、ピシッと決まったような気がしました。
これが今回の宙組公演「カサブランカ」の完成形なんだ…と思いつつ、私も一つ一つの台詞や場面を見つめ、お別れをしてきました。
退団者のお二人は、きらきらと輝くような笑顔でした。
まうちゃんはフィナーレで大きなお花を付けて、踊ってらっしゃいました。宙組さんでは退団者は、ショーの各場面でお花を付けるもの、なのですね。
(月組は最近はソロなど目立つ場面でもお花を付ける事が多くなりましたが、以前はフィナーレの階段降りだけだったような)
今回、一本ものでの退団で、フィナーレだけしかお花を付けられないのはお気の毒だったかも…などと少し思いもしましたが、そんな心配を吹き飛ばすような輝きがありました。
萬あきらさんのサム、本当に素晴らしかった。
最初のカフェへの場面転換で、ケイさんの声が聞こえた時からの拍手には、うるっときました。そして、楽では、ドアマンのかける君まで拍手していて、また涙。
イルザとの再会の場面、酔っ払うリックとの会話、本当に優しくて切ない。どうにもならない二人の状況を慮って、冷たい事を言ったり、誤魔化そうとしたり。
色々な痛みを知った大人の、情に満ちた静かな優しさ。毎回、本当に優しい人だなぁ…と思い見ていました。
そしてパリの場面では、リックの「飲みに行こうぜ」や「サム、お前が立会人だ」の言葉に、心の底から嬉しそうな純粋なお顔を見せて。黒人として差別に耐えてきたサムが、自分を対等の人間として扱うリックの言葉に心から感動している姿に、胸をつかれました。千秋楽に向けて、どんどん透明感を増していった笑顔、楽には本当に透き通りそうでした。
それと、何度か言う「OK!」の台詞も好きだったなぁ。
毎回、心のままに違うお芝居をされていたのも、印象的。専科さんって、プロフェッショナルな存在として、常に一定したお芝居を見せるイメージがありましたが、今回のケイさんのサムは本当に日替わりでした。
オオゾラさんのリックも、カフェの場面で大勢と芝居をするときは、割と一定した芝居をベースに少しずつ変化があるけれど、主に深夜のカフェなど感情を吐露する場面は完全にフリー状態。サムとのやり取りも毎回かなり違ったのですが、毎回上手く合わせて、その時のリックごとに思いやりを持って芝居をして下さって、オオゾラファンとして、本当にありがたいと思っておりました。
ケイさん、フィナーレの黒燕尾姿も緑の袴姿も、本当に品があって素敵でしたね。
最後のご挨拶では、わざわざ「大空祐飛と野々 すみ花率いる」宙組に感謝の言葉を下さって。私も涙が出ましたが、オオゾラさんも驚いたお顔をして、その後指で涙を拭ってらっしゃいました。それから、40年、舞台を勤め、一つの事を成し遂げられた方の、重みのあるお言葉。
ご挨拶のお言葉も、深みのある、なんとも言えない良い声だとトキメいたり、ちょっとお茶目なご様子に笑ったり。
何度目かのカーテンコールで、祐飛さんのマイクを使って一言。マイクに近づこうとして祐飛さんに顔を寄せた所で、照れて笑い出してしまって、やり直したのが可愛かった~。
その後改めてオオゾラさんに顔を寄せ、低音の男役の超セクシーなお声で「誰がHappy?」と。あまりのセクシーな声に、祐飛さんも腰砕けのご様子で「私がHappy!」の台詞に笑いころげ。いや、いいもの見せていただきました。あの耳元であの声で囁かれたら、脚の力が抜けちゃいますよね(^^)
オオゾラさんのご挨拶も感動的でした。
最初は、言葉につまってヒヤッとしましたが、段々に淀みないものになり。
「全てをかけても悔いはありません」という言葉には、がーーーっと魂を持っていかれました。
心の底からの、素直な想いの溢れるような素朴な言葉であり。敬虔な祈りのような、神聖な誓いのような、覚悟の決まったような…深く重い言葉でした。
ふと「この狂った世界に、俺なりに立ち向かっていく」というリックの台詞を思い出したりもしました。
改めて、すごい人なんだなーと感心しつつ。
スタンディングとなった客席を見て、無言で「嬉しい!」というオーラを立ち上らせた、可愛い笑顔にも感動。
この意外なストレートさに、いつも不意打ちを食らうのですわ。
インフルエンザからも逃げ切り、公演が無事に終わって、ホッとしました。オオゾラさんご本人も、さぞかし安心されただろうなーと思います。良かった、良かった!
本当に、良い公演でした。この感動の舞台を作って下さった宙組の皆様、全てのスタッフ関係者の皆様に感謝!
次の公演の集合まで僅かしかお休みは無いようですが、ごゆっくり休んで、疲れたお体をねぎらってあげて下さいm(__)m
素晴らしい千秋楽でした。
この素晴らしい作品の最後を飾るに相応しい、最高の舞台だったと思います。
この作品と退団されるお二人とのお別れを惜しみ、出演者も客席も緊張感に満ちた空間。
11時公演と楽の二回見ましたが、11時はこの作品への思いの丈をぶつけるような熱い舞台で、お芝居全体の完成度はこの公演期間中で一番高かったかもしれません(フィナーレのデュエットダンス除く^^;)
千秋楽は一つ一つの場面や台詞を噛締めるような集大成であり、最後のお別れの祝祭でもあった…という印象。
この公演、私は最高観劇回数を記録してしまったのですが、大劇場の初日から皆さんそれぞれに役を深めて、変わっていく作品だったと思います。
それが楽のこの日。皆さんが深まったその状態で、大劇場初日の方向性に戻り行くカタチで、ピシッと決まったような気がしました。
これが今回の宙組公演「カサブランカ」の完成形なんだ…と思いつつ、私も一つ一つの台詞や場面を見つめ、お別れをしてきました。
退団者のお二人は、きらきらと輝くような笑顔でした。
まうちゃんはフィナーレで大きなお花を付けて、踊ってらっしゃいました。宙組さんでは退団者は、ショーの各場面でお花を付けるもの、なのですね。
(月組は最近はソロなど目立つ場面でもお花を付ける事が多くなりましたが、以前はフィナーレの階段降りだけだったような)
今回、一本ものでの退団で、フィナーレだけしかお花を付けられないのはお気の毒だったかも…などと少し思いもしましたが、そんな心配を吹き飛ばすような輝きがありました。
萬あきらさんのサム、本当に素晴らしかった。
最初のカフェへの場面転換で、ケイさんの声が聞こえた時からの拍手には、うるっときました。そして、楽では、ドアマンのかける君まで拍手していて、また涙。
イルザとの再会の場面、酔っ払うリックとの会話、本当に優しくて切ない。どうにもならない二人の状況を慮って、冷たい事を言ったり、誤魔化そうとしたり。
色々な痛みを知った大人の、情に満ちた静かな優しさ。毎回、本当に優しい人だなぁ…と思い見ていました。
そしてパリの場面では、リックの「飲みに行こうぜ」や「サム、お前が立会人だ」の言葉に、心の底から嬉しそうな純粋なお顔を見せて。黒人として差別に耐えてきたサムが、自分を対等の人間として扱うリックの言葉に心から感動している姿に、胸をつかれました。千秋楽に向けて、どんどん透明感を増していった笑顔、楽には本当に透き通りそうでした。
それと、何度か言う「OK!」の台詞も好きだったなぁ。
毎回、心のままに違うお芝居をされていたのも、印象的。専科さんって、プロフェッショナルな存在として、常に一定したお芝居を見せるイメージがありましたが、今回のケイさんのサムは本当に日替わりでした。
オオゾラさんのリックも、カフェの場面で大勢と芝居をするときは、割と一定した芝居をベースに少しずつ変化があるけれど、主に深夜のカフェなど感情を吐露する場面は完全にフリー状態。サムとのやり取りも毎回かなり違ったのですが、毎回上手く合わせて、その時のリックごとに思いやりを持って芝居をして下さって、オオゾラファンとして、本当にありがたいと思っておりました。
ケイさん、フィナーレの黒燕尾姿も緑の袴姿も、本当に品があって素敵でしたね。
最後のご挨拶では、わざわざ「大空祐飛と野々 すみ花率いる」宙組に感謝の言葉を下さって。私も涙が出ましたが、オオゾラさんも驚いたお顔をして、その後指で涙を拭ってらっしゃいました。それから、40年、舞台を勤め、一つの事を成し遂げられた方の、重みのあるお言葉。
ご挨拶のお言葉も、深みのある、なんとも言えない良い声だとトキメいたり、ちょっとお茶目なご様子に笑ったり。
何度目かのカーテンコールで、祐飛さんのマイクを使って一言。マイクに近づこうとして祐飛さんに顔を寄せた所で、照れて笑い出してしまって、やり直したのが可愛かった~。
その後改めてオオゾラさんに顔を寄せ、低音の男役の超セクシーなお声で「誰がHappy?」と。あまりのセクシーな声に、祐飛さんも腰砕けのご様子で「私がHappy!」の台詞に笑いころげ。いや、いいもの見せていただきました。あの耳元であの声で囁かれたら、脚の力が抜けちゃいますよね(^^)
オオゾラさんのご挨拶も感動的でした。
最初は、言葉につまってヒヤッとしましたが、段々に淀みないものになり。
「全てをかけても悔いはありません」という言葉には、がーーーっと魂を持っていかれました。
心の底からの、素直な想いの溢れるような素朴な言葉であり。敬虔な祈りのような、神聖な誓いのような、覚悟の決まったような…深く重い言葉でした。
ふと「この狂った世界に、俺なりに立ち向かっていく」というリックの台詞を思い出したりもしました。
改めて、すごい人なんだなーと感心しつつ。
スタンディングとなった客席を見て、無言で「嬉しい!」というオーラを立ち上らせた、可愛い笑顔にも感動。
この意外なストレートさに、いつも不意打ちを食らうのですわ。
インフルエンザからも逃げ切り、公演が無事に終わって、ホッとしました。オオゾラさんご本人も、さぞかし安心されただろうなーと思います。良かった、良かった!
本当に、良い公演でした。この感動の舞台を作って下さった宙組の皆様、全てのスタッフ関係者の皆様に感謝!
次の公演の集合まで僅かしかお休みは無いようですが、ごゆっくり休んで、疲れたお体をねぎらってあげて下さいm(__)m
コメント
観慣れているにも関わらず、次はどうなっていくのかとドキドキしてしまいました。
最後のけいさんのご挨拶を聞いて「あ、祐飛さんとすみかちゃんのお披露目だったんだ」と私など改めて思い出したくらいになんだかすっかり馴染んでいましたよね。
本当にこの作品でお披露目できて良かったし、今の宙組に「カサブランカ」がきたということに
祐飛さんの強運を感じました。すごいです!!
ああ、本当に良い作品で楽しかったです。
で、けいさんのご挨拶に対して、今度は祐飛さんのご挨拶に私は感動しました。
立派なトップさんになったなぁってなんか涙が出ちゃったりして。
私は祐飛さんのファンではないのにも関わらず、
ちょっとうちのトップさんを観てよ!みたいな誇らしい気持ちになりました。ふふ
次回作もとても楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
なんだか嬉しいお言葉をたくさんいただいてしまって(^^)
>基本に返りつつ、その基本形を土台にしてサラに上に昇っていく芝居
あ、やはりそう思われたのですね。良かった~、私だけじゃなくて。
方向性は同じでも、出来上がったクオリティはずっと上だったので、この短い公演期間での皆さんの成長がはっきり見えたように思えました。
>観慣れているにも関わらず、次はどうなっていくのかとドキドキしてしまいました。
本当に、すごい緊張感のある舞台でした。
この最後の一回をどのように締めくくるのか、息をのんで見ておりました。
>今度は祐飛さんのご挨拶に私は感動しました。
>立派なトップさんになったなぁってなんか涙が出ちゃったりして。
ありがとうございますm(__)m…って、私がお礼を言う事もないですが(^^ゞ
いつもは立派で淀みない挨拶をする方なので、最初はひやっとしたというか、吃驚しました。
でも、最後はやはり立派でした。この方の、短い言葉で素直な心情を語る事の上手さには、いつも感心させられます。
本当に、今、このタイミングでこの作品に当たるなんて、恐ろしい程の運の良さですよね。
この最高年齢トップ就任記録でさえも、運の良い事のように思えます。
次の作品は今回とは打って変わったものになりそうですが、私も楽しみです(^^)