宙組大劇場公演「カサブランカ」、二度目の遠征に行ってきました。
…と、随分たってしまったのですが(^^ゞ
さて、遠征第二回目。初日の遠征から二週間。
インフルエンザの嵐と戦った後の「カサブランカ」は、グッと深みをまして、パワーアップした舞台でした。
宙組の皆さん、それぞれ一人一人の芝居も良くなったし、それがお互いによく噛合うようになったかな。全体の流れが、とても良くなったと思いました。
そして、それに伴って音楽の魅力が大きくなりました、私のなかで。
前回の「大王四神記」の時もそうだったのですが、太田先生の音楽って、初日付近にはあまり魅力を感じなかったのです。
なんとなくインパクトに欠けるというか。印象に残る曲が少なくて、初日の後には「我々は生きている」と、青木先生の「過去は聞かない」しか覚えてなかったんです。
でも、何回か見るうちに、それぞれの曲の印象が少しずつ残るようになり。
この二回目の遠征では、それぞれの人物の感情と音楽がすごく馴染んで、すーーっと入ってくる感じになりました。
多分次の観劇では、音楽で表現される感情にハマって、すごい名曲揃いで、この音楽がなければこの作品は成立しない!と思うでしょう。
きっと、最初は音楽そのものよりも人物の感情を感じてしまうんでしょうね。そして余裕ができてから、音楽として認識する…多分それだけ音楽と心情のシンクロ度が高いのかな。
さて、芝居での一番大きな変化は、結末に向けてのリックの心の動きでしょうね。
初日付近では「本当の俺はどう生きる」と歌いながら、その通り考え中…というイメージだったのですが。
もう、ここでは、迷いは少しも見られなくなりましたね。
上着を脱いで、抱き合ってライトが当たった時。
「世界の果てまでも」と歌うリックは、満たされた思いの中、もう既に心を決めている様子。時折、別れの寂しさを滲ませながらイルザを見つめ…それでも、その寂しささえも、幸せな愛しいものであると。
静かな決意に満ちた様子に、彼の本来の心の強さと、イルザによってもたらされたものの大きさが見えます。
そして空港での別れも、イルザを包み込むような優しさを見せて。
この場面でのリックの態度に、寂しさは感じなくなりましたね。
「パリの思い出がある」の台詞の優しさと力強さも増して、泣かされるわ。
たとえこの先、一生会えなかったとしても、これからの人生を照らす光がある、と納得させられる力強さ…初日の頃より、ずっと強く真っ直ぐに感じられるようになりました。
その後、二人を見送った後の、寂しさを含んだ希望の光も強くなり。
一人舞台奥に去っていく背中が、より大きく、かっこよく見えるようになりました。それによって、清々しさがググーーーーーっと増して、見終わったあとのカタルシスも大きくなりましたね。
公演期間が短くなったぶん、芝居が良くなるスピードもアップしたのか?とも思うほど。あれから数日たっていますから、きっともっと良くなっているんだろうなー。
そして、すみかちゃん。
ちょっと髪型をコンパクトにしたのか?すっきりと綺麗になったように見えました。
イルザも一番の変化は、「世界の果てまでも」の場面。
「あなたを愛していた…そして、今でも」の台詞の後、「とうとう言ってしまった」という表情が、すこし変わった…ように思います。
心を覆う事が出来なくなった、力ない姿が本当に愛しいです。
ずっと勿体つけた、ゆったりした動作のリックが、急に超スピードの動作で抱きしめに行くのも納得^^;
場面が変わった時から、イルザのうっとり度が増して。ああ、幸せなんだな、と力づくで納得させられる姿。
リックを見る目が虚ろになくらいに、ふんわり夢見心地の様子で。
ずっと押し込めできた想いを開放して、リックに抱きしめられて…もう、判断力も何もかも失くして、ただ幸せに酔っている。…すごく可愛いのだけど、見ているほうは切ないです。
そのイルザの姿を包み込むように見守るリックは、逆にすごく穏かで。もう彼の心は決まり、迷いは無くて。
二人の、そんな対照的な姿が、ぐっと胸に迫る場面になりました。
リックは清々しく去っていくのだけれど、時代に翻弄されるイルザの姿が、哀しいです…。
さて、もう一度くらい大劇場で見たいという、夢は叶うのか?
…と、随分たってしまったのですが(^^ゞ
さて、遠征第二回目。初日の遠征から二週間。
インフルエンザの嵐と戦った後の「カサブランカ」は、グッと深みをまして、パワーアップした舞台でした。
宙組の皆さん、それぞれ一人一人の芝居も良くなったし、それがお互いによく噛合うようになったかな。全体の流れが、とても良くなったと思いました。
そして、それに伴って音楽の魅力が大きくなりました、私のなかで。
前回の「大王四神記」の時もそうだったのですが、太田先生の音楽って、初日付近にはあまり魅力を感じなかったのです。
なんとなくインパクトに欠けるというか。印象に残る曲が少なくて、初日の後には「我々は生きている」と、青木先生の「過去は聞かない」しか覚えてなかったんです。
でも、何回か見るうちに、それぞれの曲の印象が少しずつ残るようになり。
この二回目の遠征では、それぞれの人物の感情と音楽がすごく馴染んで、すーーっと入ってくる感じになりました。
多分次の観劇では、音楽で表現される感情にハマって、すごい名曲揃いで、この音楽がなければこの作品は成立しない!と思うでしょう。
きっと、最初は音楽そのものよりも人物の感情を感じてしまうんでしょうね。そして余裕ができてから、音楽として認識する…多分それだけ音楽と心情のシンクロ度が高いのかな。
さて、芝居での一番大きな変化は、結末に向けてのリックの心の動きでしょうね。
初日付近では「本当の俺はどう生きる」と歌いながら、その通り考え中…というイメージだったのですが。
もう、ここでは、迷いは少しも見られなくなりましたね。
上着を脱いで、抱き合ってライトが当たった時。
「世界の果てまでも」と歌うリックは、満たされた思いの中、もう既に心を決めている様子。時折、別れの寂しさを滲ませながらイルザを見つめ…それでも、その寂しささえも、幸せな愛しいものであると。
静かな決意に満ちた様子に、彼の本来の心の強さと、イルザによってもたらされたものの大きさが見えます。
そして空港での別れも、イルザを包み込むような優しさを見せて。
この場面でのリックの態度に、寂しさは感じなくなりましたね。
「パリの思い出がある」の台詞の優しさと力強さも増して、泣かされるわ。
たとえこの先、一生会えなかったとしても、これからの人生を照らす光がある、と納得させられる力強さ…初日の頃より、ずっと強く真っ直ぐに感じられるようになりました。
その後、二人を見送った後の、寂しさを含んだ希望の光も強くなり。
一人舞台奥に去っていく背中が、より大きく、かっこよく見えるようになりました。それによって、清々しさがググーーーーーっと増して、見終わったあとのカタルシスも大きくなりましたね。
公演期間が短くなったぶん、芝居が良くなるスピードもアップしたのか?とも思うほど。あれから数日たっていますから、きっともっと良くなっているんだろうなー。
そして、すみかちゃん。
ちょっと髪型をコンパクトにしたのか?すっきりと綺麗になったように見えました。
イルザも一番の変化は、「世界の果てまでも」の場面。
「あなたを愛していた…そして、今でも」の台詞の後、「とうとう言ってしまった」という表情が、すこし変わった…ように思います。
心を覆う事が出来なくなった、力ない姿が本当に愛しいです。
ずっと勿体つけた、ゆったりした動作のリックが、急に超スピードの動作で抱きしめに行くのも納得^^;
場面が変わった時から、イルザのうっとり度が増して。ああ、幸せなんだな、と力づくで納得させられる姿。
リックを見る目が虚ろになくらいに、ふんわり夢見心地の様子で。
ずっと押し込めできた想いを開放して、リックに抱きしめられて…もう、判断力も何もかも失くして、ただ幸せに酔っている。…すごく可愛いのだけど、見ているほうは切ないです。
そのイルザの姿を包み込むように見守るリックは、逆にすごく穏かで。もう彼の心は決まり、迷いは無くて。
二人の、そんな対照的な姿が、ぐっと胸に迫る場面になりました。
リックは清々しく去っていくのだけれど、時代に翻弄されるイルザの姿が、哀しいです…。
さて、もう一度くらい大劇場で見たいという、夢は叶うのか?
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