花組新人公演、見てきました。
皆さん、本当によく頑張ってた!あれだけの作品ですから、こなすだけでも本当に大変だったでしょうに。
新公メンバーそれぞれの心意気が感じられる、良い新人公演でした。

…って、本公演についても書いてませんね(^^ゞ
東宝始まって、二回見ました。やはりずいぶん良くなっていますよね。
私が大劇場で見たのは、初日があけてすぐの事だったので、比べるのも失礼な話?というくらいでした。
全体に役が馴染んで、テンポが良くなり、メリハリもついた印象。
そして、物語が勢い良く流れるようになって、迫力も増しました。
作品的売りの場面、1幕の武道大会、二幕の盾の戦闘場面もスペクタクル性が強くなりましたよね。

ヨン・ホゲ様も、強いところはより強く、弱気になるところはよりか弱く。
感情のふり幅が、ものすごく広くなったように感じました。随分パワーアップしたななぁ…と、東京初見ではただ驚きました。役に入り込む勢いというか、エネルギーの強さに圧倒されて、面食らった気分。
こんなにも、エネルギーを持った人だったんだなぁ。

特に気に入ったのは、母を喪った後の弱り方。今まで光り輝く道を歩いてきた、彼のまっすぐな心が、ポキンと折れてしまった時の頼りない風情が良いです。
そんな時に現れた美しい巫女の神秘性に魅せられて、その言葉に縋るように恋をする。彼女はただ、操られているだけの実体の無い、幻の存在。だからその言葉には迷いが無い。
信じていた世界が崩れ去ったばかりの彼は、その迷いの無さが大きな魅力。彼女の言葉に縋って、希望の光を見出してしまう。
銀橋で「炎の巫女」を歌い終わった時の、新しい希望に高揚した、ホゲ様の姿が切ないです。それは迷いも無いけれど、実体も無い、表面だけのニセモノの希望だから。
…そして彼は、ニセモノの希望と同時に、狂気を抱え込んでしまった。

新公ヨン・ホゲ役の鳳真由ちゃんは、まだ若いのに、あれだけの大役を本当によくこなしたと思います。良く頑張った!偉い!!
何よりも、本気で役と向き合って、きっちりと心の動きを作って演じてくれた事が嬉しかったですね。結構難しい心の流れだと思うですが、真由ちゃんホゲなりの感情の流れが、キチンとできていたから。感情移入して見てしまう、説得力のある芝居でした。真由ちゃんホゲは、「どこにでもいる普通の男の子」という感じ。
ごく普通に、真っ直ぐに育った、心優しい王子様。
彼は、結局最後まで「狂気」を持たないんですね。普通の人間として、怒り、悲しみ、道を踏み外す。

ホゲさまだけではなく他のキャストの皆さんも、狂っていない普通の人間だったかな。あまり深く考えていなかったけれど、本公演では、この作品のキャラクター達って、何かしらの狂気を持つ人々なのですね。
「チュシンの王」という言葉をめぐって。
でも、新公はタムドクもキハも、リアルな普通の人間だった。
これは、出演者の皆さんの持ち味なのか、演出方針なのか?なかなか、面白かったです。

タムドクもキハも、本公演と解釈が違って面白かったです。
望海風斗くんも、すみ花ちゃんも、上手い人達ですから安心して見る事ができました。期待通りのキメ細やかな演技で、ダイナミックな物語の中のそれぞれの心の動きを、繊細に見せてくれました。
お二人とも、持ち味の素朴な優しさが合うのか、よく似合いでしたね(^.^)二人の会話の場面は、ともかく優しい雰囲気を感じたのが、印象的。
でも岩場のキスシーンでは、ちょっとドキっとしました。だいもん君は、優等生なのに色気がありますよねー。
なんとなく、何でもできる優等生って堅物なイメージがあるので、意外です。

この三人は、花組ファンになってからの私のお気に入りさん達なので、こうやって頑張る姿を見て嬉しかったです。もちろん他の皆様も頑張ってたし、それぞれに結果を残せた新公だったと思います。これだけの作品を作りあげられた事は自信となって、今後の支えになるだろうなーと思う。覚えているうちに、みんなのぶんの感想を書き残しておきたい!と、思いますが、ひとまずこれで。
ともかく、良い新人公演でした。
これからの本公演での、皆さんのご活躍も楽しみです♪

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