ずいぶん時間が空いてしまいましたが、新公の続きです。

ボルディジャール殿下のみりお君(明日海 りお)。
今の月組男役では一番のお気に入りさんなので、ちょっと目が曇っているかと思いますが、ご容赦を。

今回、改めて思ったのは、みりお君の個性って「甘さ」なんだなーという事。
みりお君の殿下は、色々な意味の甘さを見せてくれました。

本役のきりや殿下が歌う「夢を夢で終わらせない」という歌詞は、生まれながらに国を引っ張っていく指導者である殿下の強い意志や、政治家としてのしたたかさのようなものを感じさせます。
でも、みりお君が歌うその歌は「ロマンティックな甘い夢想」という感じがしたんです。そして皇太子って、つまり「王子さま」なんだなーと、思わされたんですよね。
品の良い、育ちの良い王子さま。国中から愛され、大事に大事に育てられて、望みは全て叶えられてきたのでしょう。もちろん国を継ぐ者として、厳しくしつけられた面もあるでしょうけれど、生まれついての良い子だから、結局はあまりツライ事を言われる事も無く、すくすく育ってきた感じ。他人が自分の為に何かをしてくれるのは、当たり前の事。人が自分に好意を持つ事を疑う事も無く、純粋に人に向かっていける。その純粋さ故の強さが、みりお殿下の「パッショネート」に繋がる、という印象を受けました。

けれど、そんな彼は妻の死を、どこかで現実として受け止められない。マレークの部屋に入れないのも、妻の不在を見ないでいれば、事故なんて無かった事になるのではないか、と思っているような風情がありました。そして、現実を見ない振りをしたまま、マレークはどこかで生きているのではないかと、甘い夢を見ている…。

「奇跡の男」「待ち焦がれたヒーロー」と呼ばれるシャンドールに対しても、なんとも素直に憧れの念を見せます。
ヒーローに憧れる少年のようであり、強い兄に憧れる弟のようでもあるのですが、疑いの無い純粋なその姿はまるで甘えてジャレつく子犬のようでした。
そして、また。
マレークと再会した二人の会話がねー。甘々です。こういうのを「砂糖菓子のよう」って言うんだな、と思ったくらい。甘く優しい。なんというか、もう彼女の事しか見えてないというか…つまり現実の状況も見えてないというか^^;
そう、みりお君の個性の色々な意味の「甘さ」は、それは「現実認識の甘さ」や「甘え」等も含んだ、良くも悪くも「甘さ」なんですね。しかし、良くも悪くも…とはいえ、その両方が魅力的なのが、みりお君の個性。
甘えも、見る者に嫌な気持ちを与えない。
それは、甘えても自分を庇ったりする事が無いし、他人を責める事が無いキャラクターとして演じるからかな。
やっぱり純粋だから…なのでしょうね。

相手役のマレーク様、れみちゃん(白華れみ)。
墓場の場面では、幼い子供に戻った状態という感じでした。
大きな目を、更に大きく見開いて、きょとんとしたお顔が非常に愛らしい。
あの、あどけない表情で見上げられたら、やはり命の危険があっても庇ってしまうだろうと思いますよね。
そして宮殿に戻ってからの場面は、とにかく美しかった!薄倖の美少女…という、雰囲気が活かされた役でした。
とはいえ、れみちゃんは雰囲気は薄倖の美少女なのに、お芝居の芸風は意外に突っ走り系の人。
こういうしっとりした場面は、ちょっと硬さが出てしまうかな?
でも、その硬質な雰囲気が、みりお君の甘さと程よいバランスだったと思います。非常に良くお似合いの二人でした。
れみちゃんと並ぶと、みりお君の優しさが柔らかな包容力に感じられるんですよね。
二人共、あどけない雰囲気に可愛らしい表情をして、ふんわりと甘く優しい場面になりました。

やっぱり、みりお君については語り過ぎてしまいました(^^ゞ
やはり、今日はここまでで。あと一回で他のメンバーを書いていきたい…できるのかなぁ。
過去のグラフを引っ張り出してたら、疲れてしまったし…。

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