雪組公演 エリザベート その4
2007年8月11日 宝塚「エリザベート」見てきました。三度目の観劇にして、MY楽でした。
となみちゃんエリザは益々パワーアップしていたように感じました。
特に「私だけに」では、となみちゃんって、ついこの間まで星組娘役だったんだなぁと、納得してしまいました。月娘の男前な力強さを持ち、星娘のアクション性^^;を身に付けた、雪のお姫様。
最強に素敵でした♪
キムちゃんのルキーニ。ルキーニというキャラでの芝居は、最初と最後のみで、あとほとんどはナレーターとして存在します。このナレーターっぷりが、上手いですよねぇ。毎回、見るたびにテンポが良くなっていたと思います。悪戯な少年のようで、キラキラしてるルキーニ。これも有りなんだなぁ。
かなめちゃんのルドルフも、新鮮な驚きでした。
私が初めてナマの舞台で「エリザベート」を見たのは宙組版で、ルドルフは樹里さん。その後ゆみこさん、祐飛さんと見たのですが、皆さん堅実な感じで立派な“皇太子様”でした。でも、かなめちゃんのルドルフは、可哀想な綺麗な“王子様”なんですね。びっくりした〜(@_@)ルドルフってこういう役だったんだ!追い詰められたキラキラの王子様が、最後に引き金に手をかけた時、ホッとした感じの子供の顔で、僅かに微笑むのが印象的。
ひろみちゃんのエルマー。ついこの間、子供ルドルフで闇に心惹かれる少年を演じていたひろみちゃんが、こんなに立派なオジサマに(*_*)
ひろみエルマーは、ミルクの場面が良いなーと思います。ミルクが手に入らず、困窮する市民に、心から同情するエルマー。
本気で「新しい世界をこの手に掴み取ろう」とする真摯さ。そして、ルドルフを説得する場面の必死さにも心うたれます。人生の全てを賭けたハンガリーの独立を、どんな方法でも手に入れようと全霊をかけるその姿は、美しいと思います。もうすっかり老けたお姿ですが^^;
ちっちゃくて可愛かったひろみちゃんが、立派になったなあ…。
そして以前に見た時、水さんのトート閣下が誘惑者では無いと感じたのは、お姫さまなエリザベートも王子さまなルドルフも、死に誘惑されるような心の歪みを持っていないからなんだな…と思いました。水さんのトート閣下は、罠を仕掛けてはニヤリと笑って彼らを待ち受ける、「運命」の化身。
月組版では、トートを”死”と感じ取りながらも喜んで友達になる、歪んだ少年だったひろみちゃんも、今回のエルマーでは、”死”の誘惑に付け入られるような歪みは感じられません。清く正しく、革命を目指して地道な努力をしている…トートの「罠」の一部です。
最後通告の場面。となみエリザは、フランツが行ってしまった後、部屋に入ってきたトートに気付いて、自分の心が弱くなった時にトートを呼んでしまう…と思っているように感じました。
それで思い出したのですが。
月組版エリザベートで、ルドルフを演じた祐飛さんは小池先生と意見が対立したとか。
小池先生は自殺したルドルフを弱い人間だと言ったそうで。祐飛さんはルドルフは繊細な人間だけど、精神的な弱さ強さは別の話だと思い、先生と沢山話し合い、あのような役作りになったとの事。
これは私には、結構衝撃的な話でした。小池先生の心の健やかさが^^;
エネルギッシュな上に、健全で強い心の持ち主なんだなぁ…と、感心しましたね。
でもねぇ。心が弱いから、”逃げ”で自殺した、というのは現在の世間の一般的な考えかたとは思いますが…でもこれは”死”の誘惑のお話なんですよ?
”死”への憧憬って、耽美趣味の基本じゃないですか。醜く恐ろしい”死”に憧れるという、人間の本来あるべき姿ではない歪んだ心。
…闇に惹かれる欲望、甘美な毒の誘惑を体現したような、彩輝トート閣下を前にして、弱いから自殺した…なんて。
そんな単純な。
祐飛ルドルフは、トート閣下を”死”の誘惑と認識した上で「友達」と呼ぶ歪みが、美しくてとてもセクシーでした。
今回のルドルフ王子を見て、小池先生はまたルドルフは弱いから自殺したと主張したんだろうな、と思いました。小池先生が死の誘惑の甘美さを知る事はないのだろうなーと。
まあ、「エリザ」はお話がしっかりしてるからいいけど。
…「薔薇の封印」のように、耽美ファンタジー系でオリジナル作品を作るのは、もうやめておいたほうがいいかと(-_-;)
となみちゃんエリザは益々パワーアップしていたように感じました。
特に「私だけに」では、となみちゃんって、ついこの間まで星組娘役だったんだなぁと、納得してしまいました。月娘の男前な力強さを持ち、星娘のアクション性^^;を身に付けた、雪のお姫様。
最強に素敵でした♪
キムちゃんのルキーニ。ルキーニというキャラでの芝居は、最初と最後のみで、あとほとんどはナレーターとして存在します。このナレーターっぷりが、上手いですよねぇ。毎回、見るたびにテンポが良くなっていたと思います。悪戯な少年のようで、キラキラしてるルキーニ。これも有りなんだなぁ。
かなめちゃんのルドルフも、新鮮な驚きでした。
私が初めてナマの舞台で「エリザベート」を見たのは宙組版で、ルドルフは樹里さん。その後ゆみこさん、祐飛さんと見たのですが、皆さん堅実な感じで立派な“皇太子様”でした。でも、かなめちゃんのルドルフは、可哀想な綺麗な“王子様”なんですね。びっくりした〜(@_@)ルドルフってこういう役だったんだ!追い詰められたキラキラの王子様が、最後に引き金に手をかけた時、ホッとした感じの子供の顔で、僅かに微笑むのが印象的。
ひろみちゃんのエルマー。ついこの間、子供ルドルフで闇に心惹かれる少年を演じていたひろみちゃんが、こんなに立派なオジサマに(*_*)
ひろみエルマーは、ミルクの場面が良いなーと思います。ミルクが手に入らず、困窮する市民に、心から同情するエルマー。
本気で「新しい世界をこの手に掴み取ろう」とする真摯さ。そして、ルドルフを説得する場面の必死さにも心うたれます。人生の全てを賭けたハンガリーの独立を、どんな方法でも手に入れようと全霊をかけるその姿は、美しいと思います。もうすっかり老けたお姿ですが^^;
ちっちゃくて可愛かったひろみちゃんが、立派になったなあ…。
そして以前に見た時、水さんのトート閣下が誘惑者では無いと感じたのは、お姫さまなエリザベートも王子さまなルドルフも、死に誘惑されるような心の歪みを持っていないからなんだな…と思いました。水さんのトート閣下は、罠を仕掛けてはニヤリと笑って彼らを待ち受ける、「運命」の化身。
月組版では、トートを”死”と感じ取りながらも喜んで友達になる、歪んだ少年だったひろみちゃんも、今回のエルマーでは、”死”の誘惑に付け入られるような歪みは感じられません。清く正しく、革命を目指して地道な努力をしている…トートの「罠」の一部です。
最後通告の場面。となみエリザは、フランツが行ってしまった後、部屋に入ってきたトートに気付いて、自分の心が弱くなった時にトートを呼んでしまう…と思っているように感じました。
それで思い出したのですが。
月組版エリザベートで、ルドルフを演じた祐飛さんは小池先生と意見が対立したとか。
小池先生は自殺したルドルフを弱い人間だと言ったそうで。祐飛さんはルドルフは繊細な人間だけど、精神的な弱さ強さは別の話だと思い、先生と沢山話し合い、あのような役作りになったとの事。
これは私には、結構衝撃的な話でした。小池先生の心の健やかさが^^;
エネルギッシュな上に、健全で強い心の持ち主なんだなぁ…と、感心しましたね。
でもねぇ。心が弱いから、”逃げ”で自殺した、というのは現在の世間の一般的な考えかたとは思いますが…でもこれは”死”の誘惑のお話なんですよ?
”死”への憧憬って、耽美趣味の基本じゃないですか。醜く恐ろしい”死”に憧れるという、人間の本来あるべき姿ではない歪んだ心。
…闇に惹かれる欲望、甘美な毒の誘惑を体現したような、彩輝トート閣下を前にして、弱いから自殺した…なんて。
そんな単純な。
祐飛ルドルフは、トート閣下を”死”の誘惑と認識した上で「友達」と呼ぶ歪みが、美しくてとてもセクシーでした。
今回のルドルフ王子を見て、小池先生はまたルドルフは弱いから自殺したと主張したんだろうな、と思いました。小池先生が死の誘惑の甘美さを知る事はないのだろうなーと。
まあ、「エリザ」はお話がしっかりしてるからいいけど。
…「薔薇の封印」のように、耽美ファンタジー系でオリジナル作品を作るのは、もうやめておいたほうがいいかと(-_-;)
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