やっと、雪組エリザベート観劇してきました。
面白かった〜!とっても新鮮でした。

ともかく、となみエリザベートが可愛い!!
もう、可愛くて可愛くて可愛くて、何をどうしても「しょうがない」という感じですよ。どんな事を言われても「可愛いから…ま、いいか。」と納得しちゃいます。
いきいきとした生命力、無邪気で無垢な、まっさらなままの魂の美しさ。

そして、無邪気過ぎる故にまわりに向ける刃。
彼女は人間の「欲」を理解しない。
故に権力も権威も、それを象徴する為にある「宮廷のしきたり」も、全く意味が分からない。
まるで「妖精の取替えっ子」のように人間社会というものが理解できずに、夫にも子供にも馴染めずに一人で彷徨い続ける。
実在のエリザベートとはまるで違う話だとは思いますが、これはこれで良いと思いました。
だってここは「タカラヅカ」、史実なんてどうだっていいのです…となみエリザベートの可愛いさの前にはどうって事ありません(^^)

そして、トートの水さん。
激しくて、めちゃくちゃエリザベートを愛していて、暖かくて優しいトート閣下。
すごく印象的だったのが、最初の出会いの場面の後、助けたエリザベートを現実に返した時の微笑みと、ラストの昇天の場面でした。
見えない筈のエリザベートが自分に呼びかけた時、歩み去るトート閣下が優しく笑ったのが、まず最初の衝撃。
そしてラストの昇天の場面で、やっと寄り添う事ができたエリザベートを見つめる、暖かくて優しい瞳。
エリザベートの魂を包み込むように微笑むトート閣下。その隣で、やっと「人生」を受け入れて、穏やかに世界を見回すエリザベート。
このラストは私にとっては衝撃でした。初めてこの場面の意味が分かった気がしました。

冷たい爬虫類系のビジュアルとは裏腹に、水トート閣下は情のある優しい「死」なんですね。
さえちゃんトート閣下は「冷たく甘美な誘惑」としての「死」という印象でしたが、水トート閣下は「いつか辿り着く所」であり、穏やかな充足の場所しての「死」というイメージでした。
「死は逃げ場ではない」という拒絶も、昇天する時のエリザベートの全てを受け入れた顔を見て、すごく納得しました。
今までのエリザベートは、最後に「少女」に戻ってしまう印象だったのでそこで幸せになるのは「逃げ場」とは違うのか?と、ずっと疑問だったんですよ。今回、初めて納得できた。「人が死を愛する」ってこういう事なのかー。

フランツのゆみこちゃんも素敵でした。
まず、何よりも歌が良い!まろやかな優しい「宝塚の男役」の低音が、凄く素敵でした。
ともかく、本当に優しい皇帝でしたねー。あんなにも、どこまでも優しいフランツ、というのも新鮮でした。
フランツって、どうしてもエリザベートに対する「無神経さ」が嫌な役だと思っていましたが、ゆみこちゃんにはそういったイヤミが無いんですね。どこまでも優しくて、ものすごく真面目な皇帝陛下。皇帝の義務を果たす為、あまりの真面目さ故に母に従うばかりの彼を、人間社会の意味がわからないエリザベートは、理解できないんですね。これは、もうしょうがない^^;
優しくて、ひたすら真面目で…寂しい皇帝陛下でした。

時間切れ。また続きます。

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