とりあえず、工事を始めます
2007年7月14日 月組とりあえず、過去に書いたメモを発掘して並べておきます。
昨年秋の全国ツアー版「あかねさす紫の花」。
祐飛ファンによる、中大兄中心の感想文です。
祐飛さんの中大兄皇子を見て「大化の改心で、入鹿の首を落とし遺体を雨ざらしにした人だ」と、すごく納得しました。
冷酷で、目的の為には手段を選ばない。でも、悪人、ではない。
そこが難しい所だと思うんですよね。
悪い人にしてしまえば簡単なのに。
国を背負い政治を変えていこうとする、中大兄皇子の強い意志と激しさを見せたいらしい。
「政略」の場面で、大海人と額田が向き合って話す真ん中を、客席に背中を向けた中大兄が横切る時の、その背中の、すごい迫力…。
「私の心は大海人のもの」と言う、額田の言葉がなんとも弱々しく、空しく響きます。
激しい性格故に敵の多い中大兄と、人望のある大海人というのが歴史の定説ですね。
豪族から力を奪う改革を推し進める中大兄は、周りの豪族達は全て敵。
それを恐怖政治で押さえ込み、力づくで前に進んでいる。
中大兄を亡き者に…と考える者がでても当然。
そして、もしも大海人が兄に反目すれば、豪族達はこぞって大海人につく。中大兄は滅ぼされる事になるでしょう。
…大海人は、ジョーカーなんですね。大海人が味方である事は、中大兄にとってはとても重要な事だったのでしょう。
けれど中大兄なら、諸刃の剣である大海人が、敵に転じる前に切り捨てるというのも有り得る事です。
そんな大海人が「妻を渡せ」と言われたら。
妻としては体を売って、大海人を守るしかないでしょう。
額田が十市皇女を引き取ったのも、状況だけ見れば、中大兄が難癖をつけて大海人の妻子を人質に取ったように思えます。
大化の改新の協力者であった石川麻呂が一族ごと滅ぼされた記憶も、まだ新しい頃。
宮廷では次は誰が標的になるか…という恐れがあったでしょう。
どんな理不尽な事でも、従わざるを得ない。
そして中大兄にとっては、石川麻呂の娘である妻の遠智娘が亡くなり、しばらく過ぎた頃になるのかな?
石川麻呂を仲間にする為に妻にした人ではありますが、3人の子を産んでいます。
夫によって親兄弟を殺され一族を滅ぼされた悲嘆で、三人目の子を産んですぐに亡くなった妻。
その子、健皇子は生まれつき口がきけず、8歳で亡くなっています。
母親の深い悲しみがお腹の子供に影響したのだろうと、誰もが自然に思いますよね。
病弱なうえ、口がきけない忘れ形見の幼子は、無言で中大兄の行いを責める存在だったのではないでしょうか。
祐飛さんの中大兄は、大化の改新の前の額田の里の場面とはまるで別人のように、暗く冷たい孤高の人となって現れます。
そんな時に再会した額田は。
母になったばかりの喜びに輝いて、誇らしげに愛し子を抱いている。
幸せに満ち足りたその姿は、中大兄にとってよほど眩しいものだったのだろうな、と思えます。
その時中大兄は、額田の里で初めて出合った時の額田が「ある若い仏師が私の姿を菩薩に…」と話した事を、思い出したのではないかなーと思ったりもしました。
まるで、菩薩様が向こうから歩いてくる...くらいの衝撃で、中大兄は額田に恋をしたのではないかと。
自ら入鹿を斬り、多くの人を死に追いやり滅ぼしてきた中大兄にとって、額田は菩薩様のイメージと重なり「救い」の存在だったのではないか…と、今回の祐飛中大兄を見て思いました。
でも、決してイメージだけを愛しているのではないのが、祐飛中大兄の素敵なところでした。
…ここまでしか、書かれてなかった^^;
とりあえず、続きはまた。
昨年秋の全国ツアー版「あかねさす紫の花」。
祐飛ファンによる、中大兄中心の感想文です。
祐飛さんの中大兄皇子を見て「大化の改心で、入鹿の首を落とし遺体を雨ざらしにした人だ」と、すごく納得しました。
冷酷で、目的の為には手段を選ばない。でも、悪人、ではない。
そこが難しい所だと思うんですよね。
悪い人にしてしまえば簡単なのに。
国を背負い政治を変えていこうとする、中大兄皇子の強い意志と激しさを見せたいらしい。
「政略」の場面で、大海人と額田が向き合って話す真ん中を、客席に背中を向けた中大兄が横切る時の、その背中の、すごい迫力…。
「私の心は大海人のもの」と言う、額田の言葉がなんとも弱々しく、空しく響きます。
激しい性格故に敵の多い中大兄と、人望のある大海人というのが歴史の定説ですね。
豪族から力を奪う改革を推し進める中大兄は、周りの豪族達は全て敵。
それを恐怖政治で押さえ込み、力づくで前に進んでいる。
中大兄を亡き者に…と考える者がでても当然。
そして、もしも大海人が兄に反目すれば、豪族達はこぞって大海人につく。中大兄は滅ぼされる事になるでしょう。
…大海人は、ジョーカーなんですね。大海人が味方である事は、中大兄にとってはとても重要な事だったのでしょう。
けれど中大兄なら、諸刃の剣である大海人が、敵に転じる前に切り捨てるというのも有り得る事です。
そんな大海人が「妻を渡せ」と言われたら。
妻としては体を売って、大海人を守るしかないでしょう。
額田が十市皇女を引き取ったのも、状況だけ見れば、中大兄が難癖をつけて大海人の妻子を人質に取ったように思えます。
大化の改新の協力者であった石川麻呂が一族ごと滅ぼされた記憶も、まだ新しい頃。
宮廷では次は誰が標的になるか…という恐れがあったでしょう。
どんな理不尽な事でも、従わざるを得ない。
そして中大兄にとっては、石川麻呂の娘である妻の遠智娘が亡くなり、しばらく過ぎた頃になるのかな?
石川麻呂を仲間にする為に妻にした人ではありますが、3人の子を産んでいます。
夫によって親兄弟を殺され一族を滅ぼされた悲嘆で、三人目の子を産んですぐに亡くなった妻。
その子、健皇子は生まれつき口がきけず、8歳で亡くなっています。
母親の深い悲しみがお腹の子供に影響したのだろうと、誰もが自然に思いますよね。
病弱なうえ、口がきけない忘れ形見の幼子は、無言で中大兄の行いを責める存在だったのではないでしょうか。
祐飛さんの中大兄は、大化の改新の前の額田の里の場面とはまるで別人のように、暗く冷たい孤高の人となって現れます。
そんな時に再会した額田は。
母になったばかりの喜びに輝いて、誇らしげに愛し子を抱いている。
幸せに満ち足りたその姿は、中大兄にとってよほど眩しいものだったのだろうな、と思えます。
その時中大兄は、額田の里で初めて出合った時の額田が「ある若い仏師が私の姿を菩薩に…」と話した事を、思い出したのではないかなーと思ったりもしました。
まるで、菩薩様が向こうから歩いてくる...くらいの衝撃で、中大兄は額田に恋をしたのではないかと。
自ら入鹿を斬り、多くの人を死に追いやり滅ぼしてきた中大兄にとって、額田は菩薩様のイメージと重なり「救い」の存在だったのではないか…と、今回の祐飛中大兄を見て思いました。
でも、決してイメージだけを愛しているのではないのが、祐飛中大兄の素敵なところでした。
…ここまでしか、書かれてなかった^^;
とりあえず、続きはまた。
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